第13話

「つーか何であたしの仕事っぷり知ってんだよ」



煙草に火をつけながら祐輔に尋ねる。そうだ。コイツはあたしのバイト先に焼きに来たりなんかしない。



「今日うちのガレージに単車修理来てた奴が麗の噂してたんだよ。黒肌だったし、きっとお前んとこの常連なんだろーな」


「祐輔さん。麗さん何て噂されてたの?」



あたしの隣に座っているマナは、少し興味深そうに正面に座ってる祐輔に首を傾げた。






ーーー……


「イーストの日サロの店員今日も全然仕事してなかったな」


「あー、あのヘビースモーカーの目つきのキツイ美人な」


「でも笑うと可愛いんだよなー」



ーーー……






「だとよ。名前は出してなかったけど、そんな特徴お前しかいねぇだろ」


「悪かったな目付きキツくて。良く言われるよ」



ふん。とそっぽを向いて煙草の煙を吐くあたし。



「黙ってりゃ良い女なんだけどな。ちっと柄わりぃけど」



そんなあたしの横っ面に祐輔のため息がぶつかる。黙って聞いてりゃ好き放題言いやがって。

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