第8話

「あ。麗さん、祐輔さん」




イーストの入り口には、シルバーのグリルの美しい単車に跨って頬杖をついている見慣れた優男がいた。




真翔はヒラリと単車から降りるとあたしたちが来るのを待ちわびていたかのようにこちらに向かって来た。



「お前は麗の子分にされて可哀想だな、マナト」


「うるせぇ。あたしはマナを子分になんてした覚えねぇぞ」



腕を組んで横にいる祐輔を睨みあげるあたし。



「そんな事より俺お腹空いたよ。ご飯食べ行こうよ」



そんなあたしと祐輔にマナはお腹をさすってため息をついた。



「別に良いけど何食いたいんだよ。お前好き嫌い多くていつもあんまり飯食わねぇじゃん」



祐輔の言葉にマナはニッ。と人懐こい笑みを浮かべた。



「麗さんは何食べたい?」



「麗さん麗さんってなぁ。お前はこんなののどこが良いんだ?」



祐輔は訝しげな表情を浮かべてる。

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