第4話
俺たちの仕事は裏稼業でカタギでは無い。
極道もカタギじゃないが、一般人は極道がどんな仕事をしてるか知っている。
極道が猛虎だとしたら、俺たちは龍。
次元が違うのだ。
人を消し、いつかは消される。
その手の人間には"消し屋"だと言われるが、その表現は間違っていないと俺は思う。
そんな仕事を選ぶ奴、もしくは選ばれた奴は大体が無くすものが無い人間。
多大な配当金を目当てに来る奴も居なくはないが、家族なんかが居るとやはり"消し"には臆病になる。
報復が家族に及ぶ場合が大いにあるからだ。それに、その金では幸せになんてなれない。
この組織の奴は大体が天涯孤独。
その為、本社にある納骨堂には無縁仏は数がしれない。
3年死なずに居れば大したもん。
5年生き残れば一人前。
それ程、この組織では生き残るのが難しい。
歌舞伎町のゴミ溜めから、刑務所から、極道の端くれから。
逃げ場とも呼べないこんな場所に流れ着いた俺たちソルジャーは、
強くならなければ、その先には死か
死よりも冷たい深淵しか、もう居場所は無いのだ。
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