第6話

「…今日は赤点保有者には定期考査に向けて課題プリントがあるから、放課後数学科室まで取りに来なさい」



うわぁ。可哀想。

赤点保有者とか皆の前で名前呼ばれちゃうのかな。

あたしなら勘弁――…



「青山ノア。以上」



「………へ?」



不意に自分の名前を呼ばれて素っ頓狂な声を出すあたしに



「赤点保有者はお前だけだ。プリント20枚用意したから放課後絶対数学科室に来るんだぞ。じゃなきゃ留年!」



な……!あたしだけですか先生?!

前の席の見るからに頭の悪そうな男子より、あたしの方がお馬鹿ちゃんって事……?



こんな仕打ちあんまりだ……。



頭を抱えて机に突っ伏すあたし。

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