第10話 PC内を荒らす3次元
僕は1F入口でフトシとシュウジに合流。
「さあ、帰ろうか。」
シュウジが「ケイタ、収穫はあった?」
「あー、大アリだ。」
シュウジも新作超合金ロボットG、手に入れたようだな。「シュウジ、その袋。」
「そうだ。」嬉しいそうに大きな袋を見せる。
フトシもモフモフのピロちゃんの頭が袋から出ている。新しいバージョンらしい。
満足げな顔だ。「電車に乗るぞ。」
僕は電車の中でフィギュアの桜田くんのことを話した。
2人とも驚いたが、すでに押しキャラたちが
話せることを知っているため
話しは、すんなり入ったようだ。
フトシが「話は変わるけどさ、ケイタのお姉さんをひったくりから守るところ、僕らは見てないよな。そこが残念だったよな、シュウジ。」
「そうだな。それにフィギュアの早川くんが
PCでの未来、事件削除。
実証は見れなかったがケイタのお姉さんが無事で良かった。
それに池袋に来たおかげで、ほら、僕らもこの通り、久々にANIMEとーに行けたしな。」
フトシが「でもさ、気になるよな。
新たな展開。ケイタのフィギュアの桜田くんのことだ。
これからライバルの早川くんと対決するんだろう。PC内パトロール隊。美少女フィギュアの戦士たち。ケイタの奪い合いでさ。」
僕はフトシの頭をコツン。
「バーロー。そんなことはないさ。
それより、2人とも、聞いてくれ。
桜田くんがANIMEとーでたくさんの
2次元PCマザーの情報を集めたらしい。
それに桜田くんは僕だけを守る推しキャラじゃないらしい。
世界平和のためのとか、大きなことを言ってた。嘘かホントか知らないけど。」
「ケイタのバカ。ホントに決まっているだろう。」
今の桜田くんの声はフトシとシュウジの脳内にも聞こえた。
2人、ハモって「聞こえた!桜田くん。」
「おいおい、フトシにシュウジ、声が大きいぞ。仕方ない。このまま話すぞ。」
日曜日の有楽町線は意外と空いてる。
僕らはリラックスして電車に座り
桜田くんの話を聞いた。
「3人とも良く聞くんだ。
絶対的な力を持つ2次元PCマザー。
何者かが、ハッキングしているようだ。
2次元は私達にとっては絶対次元。
完全次元を何者かが、壊そうとしている。
はじめは、2次元同志のデーター内の書き換え。所有権の奪い合いだと考えた。
しかし、どうやら、深夜2時の推しキャラと
主人とのパラレルワールド時間を3次元のバグに知られたようだ。
犯人は3次元の中にいるらしい。
目的はもちろん2次元、3次元どの次元も支配することらしい。」
フトシがピロちゃんの頭をなでながら。
「そいつ、やばくない?たぶん僕らオタクとは別だな。
僕らは2次元と3次元を行き来しながら
2次元の世界で遊ばさせてもらってる。
個人的に支配や征服など考えない。
たぶん犯人は3次元の人間だ。
それも僕らオタクと一番遠い存在の人間だろうな。」
シュウジが真顔で「だから3次元の人間は嫌いだ。いつも新しいもバグを造り出す。
やたらゲーム内でも支配したがる。」
「そうだな。僕らと違い3次元の人間は
すぐに流行を生むくせに忘れるのも早い。
僕ら、2次元の住人は推しキャラとの付き合いは長い。流行廃りがない。」
フトシが「僕らは愛情深い生き物だ。
そうだろう、ケイタ、シュウジ。」
「そうだ。その通り。」
桜田くんが袋から顔をだし、僕に向かって
「しかしケイタは、浮気性だがな。」
「桜田くん、それはないぞ。早川くんのこと?悪かった。ごめん。
それで桜田くん、もしかして、バグを作ってる犯人を知っているとか?」
「知っている。お前らの近くにいる。」
「誰?」
「ICHIJYO」
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