第3話

「これじゃデートする間もないよなー」

そうぼやいている男子を横目で見ているのは、前田潤である。

「そうかなぁ、昼休みでも、第3日曜日でも時間は作れるよなー」

「ああ。俺も第3が楽しみだよ」

潤には、杉原玲香という同じクラスの彼女がいる。

「その年で婚約者がいるのはちょっと驚いたけど」

想は照れたように笑った。

「第3は思いっきり玲香を抱いて、リフレッシュする」

潤がそう言うと、想は赤くなった。

「何だよ。お前だってシテるだろ?」

「下宿して……一つ屋根の下にいたから…… 」

「そりゃダメだぞ。想。ちゃんと抱いて愛を確かめ合え。女はそういう絆を欲しがるものだ」

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