第15話

「ねえ、君にテレビに出ていなかった?」

客にお愛想を言われ、食べた寿司皿を数えていた時である。

1人の男性が麻紀に言った。

「出てたよね。高木陽子のスクールディズで生徒役で」

「あ、はい…… 」

麻紀は照れ臭くなった。

「女優なの?」

「卵です…… 」

「あ、そう。頑張ってね」

「はい。有難う御座います」

麻紀は笑顔で言うと、再びお皿を数え始めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る