第11話

「いらっしゃいませ」

麻紀がテーブルを拭いていると、他の店員に案内されて3人組の若者が入って来た。

見れば藍崎克哉がいる。

麻紀が3人の前に行って、注文を取った。

「ご一緒にお味噌汁は如何ですか?」

「あれ?あなたは」

「何だ、藍知ってるのか?」

他のマネージャーが声を掛ける。

「うちの新人女優の夏目麻紀さんだよ」

藍崎に言われて、他のマネージャー達も漸く分かったらしい。

「じゃあお味噌汁3つ」

麻紀は注文を取ると、和かな笑顔で応じた。

「有難う御座います。少々お待ち下さい」


会計をする時に、藍崎は麻紀に飴を差し出し

た。

景品のオマケだ。

「喉に気をつけて」

そして仲間と共に行ってしまった。

麻紀は飴をポケットの中に入れた。

また新しい客が入って来た。

「いらっしゃいませー!」

麻紀は声を張り上げた。

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