第2話

麻紀はバイトが終わった後で、自宅に帰るとすぐに台本を開いた。

早速友人Aの台詞に赤線を引く。台詞は全部で5つだった。

麻紀は台詞を読み上げた。

6畳一間の部屋の中を歩き回り、演技を始め

た。

麻紀は高校を卒業したばかりの18歳である。

女優を目指して、金沢から上京して来た。弱小プロの宝プロに入ったものの、殆ど仕事はない。このままではとても生活出来ないので、バイトをしながらオーディションを受けていた。

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