第23話

悠と遙は1つのベッドの中でお互いの顔をずっと見つめ合っていた。

例え殆ど逢えなくても、こうして見つめ合うだけで愛しさが込み上げて来る。

悠は両手で遙の頰を優しく包み込むと、ゆっくりキスをした。

そして遙は腕を伸ばすと、悠の背中を引き寄せた。

2人の身体は1つになって、シーツの波に揉まれて行った。


薄明かりの中で、遙は悠の寝顔をずっと見つめていた。

そして左腕に残る痛々しい傷跡にそっと手を触れる。

遙は悠と初めて出会った時の事を思い出していた。

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