第3話

それから今も走っている。

小学2年の時のあの悔しい思いがなければ俺は陸上をしていたか分からない。

あの日から一日も欠かす事なく走り込み、中学校から陸上部に入った。そして高校の時に監督からこう言われた。

「箱根を走ってみないか」

信じられない言葉だった。

箱根駅伝は正しく夢の花道である。

その日から走りに対しての思いが変わった。

走る時は常にタイムを気にするようになった。

1秒でも縮めたいとそういう思いで走るようになった。

箱根駅伝出場がハッキリと目標になったのは、全国高校駅伝の7区で区間賞を獲ってからだった。

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