第2話
何としてもビリになるわけには行かないと、歩希は翌日の朝から、家の近くの土手を走り始めた。
最初は慣れていないのかすぐ息が切れて歩きそうになる。だが歩く訳には行かない。足がもつれて転んだが、歩希は立ち上がって走った。運動会で馬鹿にした奴を見返してやるという強い思いが歩希を走らせていた。
そして運動会の当日が来た。
リレーの時間が来て、歩希はバトンをしっかりと手に握っていた。
ピストルが鳴る。
2年生の生徒5人が一斉に走り出した。
歩希は2年2組である。
黄色のバトンを持っている。
歩希は必死に走った。
2年2組の子達が歩希を応援している。
次の子にバトンを渡すために、歩希は必死で走った。
そして4位で次の走者の子にバトンを渡した。
「宮本、やるじゃん」
歩希を馬鹿にした子が声を掛けて来た。
その時の歩希の顔は輝いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます