第25話

学校へ行くと、クラスメート達に囲まれた。特に女子が多い。

「奥沢君、スケートやってたんだねー。凄い!テレビ見てたけど痺れちゃった!」

「そんなに良かったの?」

「だから優勝したんだろ!」

「もう、キュンキュンしちゃった!」

クラスメート達が好き勝手言っているのを凪は黙って聞いていた。

給食が終わると凪はまどかに手を引っ張られて屋上に避難していた。

「全く優勝した途端張り付いてきて!

そうなる為には隠れた努力があるんだって言うの!」

まどかは腹を立てていた。

「でも私も断然やる気出たわよ。来期こそはジュニア選手権で6位以内に入って全日本に行

く!」

まどかは今季は全日本ジュニア選手権で8位だったため、全日本選手権に推薦出場はなかったのである。

「その域だよ。まどか。来期こそは一緒に全日本行こうな」


"14歳が世界ジュニア選手権を制す!"

マスコミも凪の優勝を大きく取り上げた。

学校内はもちろん、校門の前にも他校の生徒が張り付いていた。

仕方がないので落ち着くまでタクシーでリンクまで行く事になった。

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