第4グループの選手迄誰も凪の点を抜く事は出来なかった。

第4グループから緊迫感がガラッと変わる。

俊介は最終グループの2番滑走だった。最終滑走には日本のエース22歳の津村昭彦がいる。

俊介は85.72。

4回転トゥループ+3回転トゥループも決まり、ノーミスで演技を終えた。

現時点では1位である。

凪はジュニアの選手の中で現在トップである。この大会は世界ジュニアの代表選考会を兼ねていた。

津村昭彦は4回転ルッツを跳ぶ事が出来る。もちろんジャンプだけではなくステップもスピンも全てレベル4を取っている。

津村昭彦の演技が終わった瞬間にリンクの上には滝のように花束やぬいぐるみが降って来る。

その中を手を上げて観客に答えていた。

そして挨拶が終わるとリンクサイドに戻ってコーチと抱き合う。

津村昭彦のコーチは世界的に有名なアメリカのコーチだ。

そのままキスアンドクライヘ。

95.19。

90点超えだ。

2位の選手が89.50だから5点以上の差をつけてのショート1位だ。

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