第15話【止まらない地獄のガチャ配信】
「やっほー皆」
ルナちゃんとのオフコラボの次の日、俺はいつも通りパソコンの前に座り配信を開始した。
:昨日のオフコラボ最高だったぞ。
:またやってほしい。
:次はアリスちゃん雫ちゃんともしてほしい。
:今日は何のゲームするの?
「今日はホラゲーじゃなくて二期生の人達からお勧めされたオープンワールドのゲーム【
神星というゲームはオープンワールドゲームでモンスターを倒したり街を発展させたりとにかく沢山の要素がある。ストーリーもあり、幾つもの星を移動する事ができる能力を神から授けられ、星を発展させていく物語だ。勿論マルチをすることもできるしガチャの要素もある。
神星はアニメ等ともコラボしており、アニメキャラのアバターを使う事もできる。
:ついに彼方も神星やってくれるのか。
:ずっとやってくれないか待ってた。
「これが最初の星? 意外とでも小さな町は既にあるんだな。それであそこに居るのが敵モンスター?」
まずはチュートリアルという事で弱いモンスターを倒したりちょっとしたムービーが入ったりしてなんとなく操作方法、ストーリーを理解した。
「これまず何をした方が良いとかある?」
:一旦ガチャ。
:まずはキャラ確保
:街を発展させるのも大事だけどキャラがまだ主人公の一人しか居ないから強い敵が来たら街守れないからキャラ引いた方が良いかも。
:どうせ後から強い敵倒さないといけないし強い敵からしか手に入れれないアイテムがあるから今引いといた方が楽だよ。
「ガチャってこれだよね。このアテナとユグドラシルって子が今のピックアップされてるキャラ?」
ガチャの画面に行くと、四つガチャ画面があった。
一つは恒常ガチャと言いいつでも引くことができるけど限定のキャラ、今ピックアップされてるキャラ等は出ないらしい。そして恒常で出るキャラは基本そこまで強くなくハズレ枠だという。
そして二つ目はアテナがピックアップとして出るガチャで三つ目はユグドラシルがピックアップとして出るガチャ。どうやらアテナのピックアップガチャからユグドラシルが出ることはないらしい。
そして最後のガチャは武器のガチャらしい。このガチャからは武器だけではなく街発展のための素材やキャラの育成に使う素材も出るらしい。
「これどっちが強いの? 両方凄い可愛いけど」
:どっちも最強
:アテナはシールド最強でユグドラシルはサポート最強。
:どっちも人権キャラ。
:今引かないと次引けるの何か月後になるか分からんぞ。
「マジか……てか俺ガチャ引ける石あるの?」
:ない。
:今0個やね。
:ショップ行けば石増えるよ。
「それ課金じゃねぇか。いやぁ……まぁでも最近登録者も視聴者も凄い増えたしせっかく二期生の人達からお勧めされたゲームだし? 凄いブームなんでしょこのゲーム。因みにこれ十連幾らするの」
:一クリスタル一円だから十連二千円。
:因みに天井は百連。
:天井は二万円。
「じゃあせっかくだし試しに二千円だけ………………あッ‼ 間違えて四万円入れちゃったぁ~‼」
:草
:出す気満々で草。
:しかもちゃんと二人とも出すつもりで課金してるの草。
「さーてそれじゃあアテナちゃんから引いていきましょうかね~」
十連のボタンを押すと、神の像が光はじめ、綺麗な夜空に光を放った。
「え、これ良いんじゃない? 金色に光ってるよ?」
:ハズレ
:金色はハズレ。虹色なら当たり。
「でもこれ昇格とか無いの?」
:無いよ。
:残念ならがボタンを押して三秒で当たりかハズレか分かります。
「速すぎない⁉ 二千円が三秒⁉ 最後まで楽しませてくれよ」
結果は一つだけ星四の武器が出て他は全て星三武器だった。
「キャラガチャ引いたのにキャラ一人も出てないんだけど。え、俺ちゃんとキャラガチャ引いたよね⁉」
:それが通常やから。
:まぁその星四武器中々使えるから初心者にはあり。
:どんどん引いていこう。
それから俺は五十連、六十連とガチャを引いて行ったがピックアップキャラは出ない。
そして九十連目。
「ちょっと待って、次九十連目だよね。これで出なかったら天井じゃんかー! ……お! 虹色きたー」
九十連目……一万八千円にて遂に星五確定演出。
「次じゃないこれ……え? え、俺ちゃんとアテナちゃんのガチャ引いたよね? 何このダイヤって子。もしかして星四のキャラ?」
:すり抜けやね。
:半分の確立でハズレ。
:恒常のキャラやね。弱いよ。
:次は確定で出るから大丈夫やで。
「半分でハズレ⁉ ちょっと待ってなんで君たち先に言わないの? 絶対すり抜け期待してたやろ。次は確定で出るから大丈夫なわけないやろ! 一万八千円だぞ!」
:因みに次のガチャになったらまたすり抜ける可能性あるから今引かないと損だぞ。
:ここまで来たら引く一択。
「そりゃ引くよ。引くしかないだろ!」
そして再び俺は戦場へと向かった。
「お願いだから早く出て。うえっ‼ 一発で虹に光ったんだけど‼」
:は?
:ふざけんな。
:ビギナーズラックやめて。
「アテナちゃん来たーーー! これ計百連だから実質すり抜けてない」
:さてユグドラシルに行きましょうか。
:これで終わりじゃないぞ彼方。
:まだ前座。戦いはこれから。
「いーや今の俺からしたらユグドラシルちゃんなんて十連で出るんですよ」
そんな調子でガチャを引いて行ったらいつの間にか九十連引いていた。
「結局天井じゃねぇか! もう虹に光るの分かってるんだよ。お願いだからすり抜けるな。半分の確立でしょ? さっきすり抜けたから確率的には次…………は? さっき出たやろダイヤさんよぉー!」
:二連続すり抜けからの同じ恒常キャラ引くのは流石に草。
:配信者としては上手いぞ彼方。
:喜べ、次は確定だ。
「だから次確定でも喜べるわけねぇだろ! え、まさかの追加課金ですか……」
:追加二万円入りまーす。
;合計六万円入りまーす。
:開始三十分も経ってないのに六万円www
「もうこれ作業になってるって」
俺はただただ虹色に光るまで坦々とクリスタルを溶かしていく。
「あーやっと虹だ。しかも八十連目だしほぼ天井だろこれ! はいユグドラシル確保っと」
:お疲れ。
:もう一体引かないんですか?
:ユグドラシルはもう一体引いた方が良いぞ。
「もう一体? このゲームって同じキャラ何人も使えるの?」
:凸らせることができる。
:五凸まであって被ると一凸できる。
:凸らせれば凸らせるほど強い。
:アニメとかのコラボキャラは凸らせれば髪型変えれたり衣装変えれたりする。
;ユグドラシルは一凸が化け物。
「待て待て待て、俺まだこのゲーム初めてガチャ意外何もしてないじゃん。せめてもう少しストーリーを進めてからじゃない? いやでもまずは凸効果を見てからじゃないせめて」
一旦俺はユグドラシルの一凸効果を確認する。
「えーっと。ユグドラシルのスキルを使用すると味方の攻撃力がプラス四十パーセント、更にユグドラシルのスキルが当たった敵に応じて敵の防御力マイナス十パーセント。この効果で下げれる相手の防御力は最大三十パーセント。何この小学生が考えた見たいなぶっ壊れキャラ。因みに完凸すると……味方全員のクリティカルダメ―ジがプラス三百パーセント? ふぅ………………………あれ? なんかクリスタル増えてね?」
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