閑話 魔法士見習い目線

今日は入団式。魔法士見習いの制服が誇らしい。


彼女も、真新しい魔法士の制服を着て並んでいる。いつかわたしもあの制服を着るんだ。


彼女のことはなんとなく知っていた。気になりだしたのは、二年生の競技会の時だった。


乗馬の長距離でゴールした彼女は手助けされて下馬して、よろよろしながら戻って行った。


その彼女が翌日、また馬に乗っていたのだ。高度な回復とか治癒?の文字が頭に浮かんだが、余計な発言は控えた。


今年は魔法で、出場していた。予選を見てやっぱりと思った。


そして決勝でやらされたのは・・・誰が考えたんだ!


競技開始とほぼ同時に彼女は、騎士が投げるボールを手を離れた瞬間?!のタイミングで打ち落としたのだ。それも二個!


わたしは彼女のやり方を参考に、歩き回りながら、飛んでくるボールを避けながら、ボールを受け取った騎士がそれを投げるタイミングを狙った、いや、これという騎士の手元を狙ったまま歩きまわったのだ。ボールは普通に歩いていれば避けられる。ただ、歩きながら狙うのが難しいかな??・・・


彼女は歩いていればいいのに、なんというか転んだり避けようとして尻餅をついたり・・・


点数的に彼女は伸びなくてマイナスだった。競技が向いてなかったな、惜しいなと思った。


しかし、騎乗しての競技だったら、圧勝していたかも!



わたしも、努力して必ず、魔法士部隊に入る。ずっと騎士団と一緒なんていやだ。


なんでこいつらこんなに、でかいんだ。

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