第30話北斗とユダ
俺とシャナでシンに誘われたコテージへ行っていたがシンが謎の急用により帰宅しなければいけなくなってしまった。
(大森シン「おーい。2人とも、もういける?」
(シャナ「はい!準備はできましたよ!」
急な帰宅になってしまったが、特に大きな荷物も、細かい荷物も持ってきてなかったためさいわいすぐ帰宅の準備は整った。
(俺「じゃあ俺はオーナーさんに帰ること伝えて来るわ!」
(大森シン「りょーかい!」
そして俺は荷物をシンの車に置き、オーナーさんの元へ走り出す。
タッタッタッ。
(俺「ふっ…結局シンの急用ってなんなんだ?」
そもそもの話になってしまうが俺はシンの仕事のことをまったく知らない。シンとは孤児院から出ていってからはそうそう会う機会がなくあまり話すことができていなかった。でもシャナと会ってからはシンとの交流が増えた。そのおかげで俺の知らないシンを知れている。あいつの新しい趣味が写真を撮ることだったり。
もしかしたらシンの仕事は写真関係か…?ありえるな。
(俺「あ、オーナーさん!」
そう考えてるうちに、オーナーさんのところまで付いた。
(オーナー「あぁ。大森さんとこの連れの方。どどうなさいました?」
(俺「あのぉ…たしか予約では1週間だったはずなんですが、大森シンの急用で今から帰ることになりました。」
(オーナー「そうですか。わかりました。では、既に料金は払ってもらっているのでそのままご帰宅で大丈夫ですよ」
(俺「そうですか。では、ありがとうございました!」
(オーナー「はい。それでは………あれ?君は…」
(俺「はい?」
(オーナー「いや…なんでもないです。」
なんだ?…オーナーさんの雰囲気が少し変わった?なんでだろう。別になんかしちゃったわけでもないしなぁ。まぁいいか…
オーナーさんのことが少し気にかかるが、急いでいるためここは気にしちゃいけない。
(俺「おーい!シン!オーナーさんに伝えたからもう帰れるぞぉ!」
(大森シン「おっけ!」
ガチャ。
シンの車のドアあけ、すぐさま駆け込む。
(大森シン「んじゃ、帰るよー」
車のエンジンがかかり、車が小刻みに揺れ始めた。
(俺「…眠てぇなぁ…」
コテージでは結構寝たつもりだったが、初めての場所だったからか体はまともに寝れていなかったようだ。
(シャナ「眠たいんですか?」
(俺「まー、ちょっとな」
(シャナ「だいじょーぶですよ!着いたら起こすので!寝ててください!」
シャナが俺に寝るよううながすが、つく頃にはシャナも寝てしまってるきがするが。
(俺「わかった…じゃ寢らせてもらうわ」
車のリズムは一定というわけではないが、すごく心地よい。俺は運転してるわけではないのでここでここで寝かせてもらおう。
(大森シン「おい。たいき!たいき!起きろよ」
シンの響くような声で目が覚める。車はすでに止まっている。
(俺「あれ…?どうした?」
(大森シン「どうしたもなにも、もうついたぞぉ?」
(俺「あ…」
おかしいなぁ、さっき寝ついたような感覚だ。ほんの数秒前の記憶はコテージから出発した場面。
睡眠ってすんげぇな。
(大森シン「俺は今からすぐ急用ででるからさ、シャナちゃんを運んでいて」
(俺「ん?」
シャナは俺の隣で猫が尻尾を丸めて寝ているような格好で熟睡している。
やっぱりシャナも寝てしまったか。
(俺「うっしょ…」
寝起きの人がやることではないだろうが、まだ寝ているシャナを抱っこする。
(俺「あれ…?なんだ?」
おかしい…なんだよこの違和感。シャナを抱っこしたはずが全く重くない。
それに…俺は寝起きのはずだ…頭が冴えている?いや、そんなのでもない。言い表しづらいが寝起きの感覚ではない。
ガチャァアアァン。
俺の人生で一番大きく、聞いたことのない音。鉄が叩きつけられるような音?その音が俺の耳の中を駆け巡る。
(俺「…はっつ?!」
その瞬間、俺は目を覚ました。
(俺「はっ?なんだ?」
わけがわからず辺りを見渡す。
(俺「ここは?どこだ?」
俺の視界に映るものは、鉄製の扉、錆びついていて古く、壊れそうな壁。窓はない…?。そんな奇妙で広い部屋に俺は居るようだ。
(俺「どこだよ…ここ。…ん?!これ」
今、俺の居る場所に気を取られていたせいで気付かなかった。俺は今椅子にロープで巻き付けられているようだ。
(俺「なんだよぉっ?!これ…とけねぇ…」
結構キツく縛られている。自力じゃ無理だ。
(俺「なにがどうなってる?それにシンとシャナは?」
俺は一人でこの部屋にいるみたいだ。ほかに人影はない。
ギィィィイィィ。
(俺「?!」
俺の目の前にある鉄製の大きな扉が開く。ゆっくりと。
そしてその扉の奥から一人の男が入ってくる。
ガタイがよく、筋肉質の男。
(俺「ちょっと!アンタ!これはどういうこと…って…」
俺の目の前に現れた男に今の現状を説明してもらおうと口ばしったが、そんなことよりも俺は男のことを見たことがあった。
(俺「え…アンタ、コテージの」
さっきまで居たコテージ。そしてそこに居て、一番記憶に残っている人物。
コテージで筋トレをしていたお兄さん。その人に間違いない人物がそこにいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます