第24話蛇の尻尾は踏んではいけない。

今年も気づけば12月に入ってしまった。時の流れは早いな。

(ヘビ兄「あ…姉貴ぃ!いつになったら帰ってくるんだ?!もう2日も帰ってこねぇじゃねーか!!!」

(ヘビ弟「お…落ち着いてよ!お兄ちゃん!!!お姉ちゃんはぜっったい帰ってくるよ!信じてまとうよ!」

(ヘビ兄「あのなぁ、姉貴は2日帰ってねぇんだぞ?2日だぞ!買い物に行ってなんで2日も帰ってこないんだ!」

…こうなったのは二日前…ヘビ兄弟の姉という地雷系の格好をした少女が俺の家に訪問してきた…まぁソイツとはアリスのちょっとした説得?があって和解している。だけどソイツとギャル美が運悪くあってしまい、2人ともなぜか意気投合。そして買い物へ行った…という流れだ。


(俺「だから大丈夫だって。ギャル美に連絡したけど、ただ観光してるだけってよ。もうじき帰るんだと」

ギャル美とヘビィが一緒に出かけてから、なぜか俺の家にヘビ兄弟が泊めろと言ってきた。まぁ最初は断ったが、アリスがヘビィが戻って来るまでは泊めさせてくれって言うから仕方なく。


(ヘビ兄「観光…姉貴ってのはいつもそうだ…変なことばかりする!こっちの世界に来た途端変な服装にハマったりするわ…なぁ弟?」

(ヘビ弟「そうだね…兄ちゃん…でもお姉ちゃんはちゃんと言われたことは遂行するからさ…」

(ヘビ兄「あ?言われたことは遂行するだぁ?!王様からの命令であるシャナ様の奪還を放棄してるじゃねーか!」

こんな感じで昨日からずぅーとヘビ兄弟が喧嘩してる。

というか、ヘビィの格好は人間世界に来てからなんだな。まぁあんな地雷系の格好がシャナたちの世界にあるとも思えんし。


(ヘビ兄「たっく…姉貴はとことん長に向いてないな…。やっぱり俺がやるべきだったかな…」

(俺「え?ヘビィはヘビ族の長なのか?!アリスと一緒か」

(ヘビ兄「まぁ…姉貴はヘビ族の中では相当力が強い方だから優遇されちまってんだよ。そんな姉貴に逆らうこともできんが。」


(アリス「そうだな。私とヘビィが出会ったきっかけは2人とも長、だったからだ。」

そうか、2人の共通点から友達関係になったんだな。でもヘビ族も大変だな。あんな地雷系少女が長なんて。


(ギャル美「たっだいまぁー!」

(俺「おっ!ギャル美!やっとかよ!」 

遂にギャル美が帰還した。二日も一緒にいたんだ相当仲良くなってるんだろう。

(地雷系ヘビィ「弟たち、二日も悪かったね」

(ヘビ兄「姉貴!遅すぎるよ、早く俺たち国へ帰ろう」

(地雷系ヘビィ「あー、そのことだけど私はギャル美と一緒に暮らすことになったから…」

(ヘビ兄&弟「は?」


(ギャル美「そうなんだー!アタシとヘビっちで2人暮らししまぁぁあーす!いいっしょ!」

まじかよ。ギャル美は確か、アパートに一人暮らしだったな?でも二日前に初めて会った奴と急に同居はやべぇだろ、。


(俺「それヘビィはいいのか?」

(地雷系ヘビィ「逆に悪いわけないだろう。私はギャル美の親友だからな!」

出会って二日で親友かよ。どんなスピードだよ。まぁギャル美は陽気な奴だからなー学生時代も相当友達がいた。コミニケーション能力もめっちゃ高く、クラス全員と毎日話してたなぁ。


(ギャル美「と、言うことでぇ。アタシたちはもうお家へ帰りまぁ~ス!ちゃいなら☆」

(ヘビ兄「ちょ、ちょっと!俺たちはどうすんだよ!姉貴!さすがに身勝手すぎる!」

(地雷系ヘビィ「うーん?そうだねー…2人は国へ戻ってたらいいんじゃない?」

(ヘビ兄「………無責任すぎる……どう王様に説明すれば…」

(地雷系ヘビィ「えーと、お姉ちゃんはシャナ姫奪還のため人間界へ移住しました!、でいいんじゃない?」

(ヘビ兄「そんな嘘じゃすぐバレるだろ!」

(ヘビ弟「もう、いいよ兄ちゃん!僕たちだけで国へ帰ろう!姉ちゃんのことはどうにか僕が説明するから!」

ヘビ弟はなんだか頼もしいヤツだな。冷静だ。ここでヘビィと言い合いをしても意味ないと判断したんだな。賢いやつだ。

そう思ってると、ヘビ弟が兄を連れてでていった。兄はすんごい引きつった顔をしていたが…大丈夫だろうか?


(シャナ「…あの人たちも大変ですね……」

(俺「そうだな…あっ!そういえば二日前に買ったキャットフードまだ試してなかったよな?」

(シャナ「あっ!そうですね!食べたかったんですよ!」


ザラッザラッザ。

皿へキャットフードを適量のせる。どれくらいが適量かは知らないが。

(シャナ「うーん!鼻を惹きつけるいい匂いですねぇ〜〜〜」

俺には全くわからん。これ食って大丈夫なんだろうか?でも人間でも食べれる人は食べれるらしいし。

ガッツガッツガッツ!!!

シャナがスプーンですくって食べ始めた。行儀がよくなったろぉ?アリスが来てからシャナは行儀を相当指摘されてたからな。まぁ普通くらいにはなった。

(俺「どうだ?美味しいのか?」

(シャナ「ガッツガッツガッツ」

うーん。これはうまいってことなのか?。食べながら喋ってるから何言ってるかまったくわからん。まぁうまいんだろうな。

(アリス「…変なもの食ってるな……」

(俺「おっ、アリス、お前はドッグフード食ってみたいか?」

(アリス「は?」

(俺「シャナが食ってんのはキャットフードっつう猫用のヤツでドッグフードってのは犬用のヤツよ!多分アリス食えるぞ 」

(アリス「私を人間界の犬と一緒にするな!」

うーん、アリスにもできればドッグフードがいいんだが。アリスは肉をよく要求するから結構高く付くんだよなぁ。ドッグフードなら何度も買う必要はないから楽なんだけど。

(シャナ「うぅぅ〜ん!たいきさん!こっれすっごく美味しいですよ!もっと買ってください!」

(俺「ーん?あぁ!そりゃよかった…あれ?袋がカラなんだけども」

(シャナ「はい!全部食べました」

嘘だ…あれ大容量の3.5kgだぞ……なんで1回の食事で全部食い尽くすんだよ!!!

…シャナは別に食う方じゃないのに……。

キャットフード、ドッグフードは無理かもなぁ





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