第21話日常のヒトコマ。

(俺「うぃーす。ただいいまー」

俺とシャナで歯ブラシを買うため、スーパーへ行っていた。そしてその帰り、獣化して犬状態になったアリスと会った。

(サソリ男「おー。歯ブラシ買えたかァ?」

(俺「おうよ!大量、大量、」

(サソリ男「ぉお…ん?なんだ?お前の隣のきったねぇ犬は?飼うのか?」

(アリス「ガルぅぅぅぅ!」

(俺「あぁん?おい!コイツはアリスだぞ!」

アリスの獣化した姿はまさにドーベルマンに近い。だがドーベルマンよりは毛が多くもふもふしてる。似てるのは顔つきだけだな。まぁ人間世界にこんな犬がいても不思議じゃないが。

(サソリ男「なんだよ。アリスかァ。獣化した姿で修行してたのかよ。」

(俺「そうだぞ。こんなボロボロになるまでしてたんだぞ!。アリス!お風呂入って体洗ってきなさい!」

(アリス「ガルゥ」

これはYES?当たり前だろうけど獣化した状態じゃー会話はできねーな。言ってることは理解してくれてるみたいだけど。

(サソリ男「んだよォ。獣化した姿も兄より小さいんだなァ?」

(俺「お?サソリ男はアリスの兄の獣化見たことあるんだな。ていうか、お前は獣化できねーの?」

もし、サソリ男が獣化できるなら厄介になるな。サソリだろぉ?床にいても気づかないぞ。

(サソリ男「俺はできねーよォ。俺みたいなクモ類は獣化できねぇよ。なんなら昆虫類もできねぇぞォ。獣化ってのは獣系の特権だァ。」

なんだ…そうなのか。獣化できたら、家にいるゴキブリ退治してもらおうかと思ってたのに。残念だな。…昆虫類か…じゃああのヘビ兄弟もできないのか?いや、ヘビは爬虫類か。でも昆虫類ができないのなら爬虫類もできないか。


(俺「ふぅーん。獣の特権か…あぁ!そうだ俺歯磨きしなきゃ」

忘れてたぜ。俺は今までシャナが使用した歯ブラシを一緒に使ってたんだ。それで一気に自分の歯が気持ち悪く感じた…。早く磨かなくては。

タッタッタッ。

(俺「うー。歯磨き粉大量に付けよ。」

ん?風呂場が使われ…あ、そっか、アリスが使ってたな。アイツありえないくらいボロボロだったからなー。野良犬かと思っちまったぜ。俺の家で生活してんだ。きれいになってもらわなきゃ困る。


シャカシャカシャカ。

(俺「んー。やっぱ歯磨き好きだわー。」

俺はよく分からんが、昔から歯磨きが好きだった。大体の子供は歯磨きを嫌う子が多く、それで虫歯になることがとても多いらしい。だが、俺は子供の頃からよくしてたため虫歯になったことがない!。俺が歯磨きが好きなのは多分…綺麗にしてる感が好きなんだと思う。まぁ綺麗にしてる自分に酔ってるだけかもだけど。

(アリス「おい。脱衣所にいるのは誰だ?」

お。アリスが俺に気づいたようだな?まぁあんなにシャカシャカしてたらバレるか。

(シャナ「私だよー!!!」

(俺「は?」

…いつのまに…シャナが俺の隣に立ってやがる。一体いつから?

(アリス「シャナか…」

いや俺もいるんだけどな…。まぁ俺がいることをわざわざ言う必要もないか。

(俺「なんでシャナいるんだ?何しに来たんだよ」

(シャナ「まぁちょっと新しい歯ブラシ使いたくて来ただけですよ〜」

あぁん?新しい歯ブラシ?まだ使う必要ないだろ…。まだ晩ごはんも食ってねーし。

(シャナ「さぁ!さっそく試しますよ〜」


ジャガジャガジャガ。


なんか…音おかしくない?。気のせいかな?俺のときはシャカシャカだったよな?

(俺「お…おい。シャナお前、歯ブラシに力使いすぎだぞ!そんなに力込めるなよ!ブラシの部分が崩壊するぞ!」

前まで使ってた歯ブラシもブラシ部分が崩壊してた…やっぱりシャナのせいか!。

(シャナ「ん〜中々いいですねぇ〜。結構心地よいですよ!」

もうやめくれ。買い替えるのが早くなっちまう。


ガラッ。

(アリス「シャナどうした?!ジャガジャガ聞こえるぞ!」

(俺「あっ…どうも」

あ〜あ。俺も居るよって言えば良かったぜ。コレ悪いの俺かな〜?シャナだよねー。

(アリス「………」

(俺「…ん?アリスって結構むね小さいんだね」

なぜか分からない。ほんとにわからないけど俺の口からそんな言葉がでていた。多分、焦っていたからだろう。

(アリス「ゼッタイコロス!ゼッタイコロス!」

何かカタコト日本語になってる。アリスってガチギレするとカタコト日本語になるんだなぁ。あ!ていうかこんなこと前にもあったような。もしかして蹴られちゃうかな???


バタン!!!

(俺「あっ。風呂場へ戻った…」

よかった…蹴られなくて済んだ。まぁゼッタイコロス!とか言ってたけど…大丈夫だろう!

(シャナ「もう…たいきさん、女の子にそれはないですよ?私でも怒っちゃいますよ」

(俺「いや、お前のせいだろ」

シャナもシャナで察しの悪いやつだなー。

(シャナ「!もう19時ですよ!たいきさん!お腹減りました!」

なんだ…もうそんな時間か。はえーな。冬だしもう外は暗い。

(俺「そうだなー。じゃあ今日買ったあのキャットフード食べるか?」

(シャナ「!!!はい!!食べます!」


ピンポーン。

(俺「ん?」

こんな時間にインターホンか。まぁまだ19時だけど。俺は基本的にネットで何か頼んだりしない。もしかしてまたヘビ兄弟みたいな奴らが…?おいおい…やめてくれよ?今主戦力のアリスはお風呂中だぞ!

ガチャリ。

(大森シン「おーい!たいき!助けてくれぇー!」

なんだ…シンかよ。まぁ敵よりはマシだな。いったい何なんだ?

(俺「どうしたんだよ?助けろって?」

(大森シン「実は…俺のカメラ落としてしまったんだよ!!!落とした場所は分かる!だから一緒に来てくれ!」

(俺「あぁ…あのカメラ…いや!お前場所分かるなら一人で行けよ。何が助けてくれだよ」

(大森シン「違うんだよぉ…場所が問題でさぁ…俺一人じゃ…ちょっと…いけないっていうか…」(俺「あー?一人でいけない所ってどんな所だよ?やべー場所なのか?」


(大森シン「それが…心霊スポットだよ!ここらへんで一番有名なあの、心霊トンネルだよぉ!あそこで落としちまった。」

…ここらへんで一番有名な心霊スポット…トンネル…あそこか…俺の住んでいる地域で一番有名な猫泣トンネル。名前からして怖そうなトンネルだ。

(大森シン「頼むぅ!一緒に来てくれぇ!」

(俺「う〜ん。でも今外真っ暗だぞ?明日でも良んじゃ。そしたらお前一人で行けるだろ」

(大森シン「ダメダメ!それはダメ!あのカメラの中には大事な写真があってな?今日中にプリントしたいんだ!」

大事な写真…シンのことだどうせ、えっちな写真だろ。盗撮でもしたかな?

(俺「まぁ…いいや、わかった行く行く」

(大森シン「おぉ!テンキューな!…あとできるだけ人数欲しいんだけど…」

こいつ何様だよ…俺一人でいいだろ。


(大森シン「!あ!シャナちゃん!俺達と一緒にトンネル行こうよ!大丈夫だよ俺が守ったるで」

(シャナ「!!!」

ガクガクガク〜。うん。分かりやすく震えてるな。シャナは心霊とか無理みたいだな?。まぁ俺も幽霊なんて半信半疑だが。

(大森シン「ね?シャナちゃんお願いだよ!俺の一生のお願い!」

(シャナ「う…わ、分かりました…大森さんがそんなに言うなら…」

まぁシャナはこんな変態メガネのお願いだろうと断れないだろうな。押しに弱いみたいだ。

(俺「ギャル美は?ギャル美連れてきゃ暗い雰囲気にはならねーだろ」

(大森シン「あー…そうだと思って誘ったけど、なんか予定あるって…女子高生の友達とどっか行くらしい…」

まぁギャル美はギャルだしな。夜はアイツの時間だ。予定があるに決まってる。


(大森シン「よぉし!じゃあ俺達3人で行くぞ!心霊スポットへカメラを奪還しに!」






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る