第15話休まるべきこと①。

ギャル美が訪問しにきてから2日が経った。

(俺「…なんか…何もないと結構暇だな…」

ずぅーと変な出来事が起きてたから疲れてるのは疲れてるが…。急に何もなくなるとな…。

(シャナ「いいじゃないですかー。平和なのはいいことですよ?」

…シャナは朝からずっとテレビを見てる。今は変なバラエティー番組を見てる。

ゴロゴロしやがって…。

アリスは朝から姿を見てない。多分、屋根裏にずっといるんだろう。

サソリ野郎は、特に何もしてないのに朝から今まで寝てる。しかも俺のベットで。

(俺「俺の家なのに俺の居場所がない…だと…」

そういう俺も何もすることがなく朝から床に座っていただけだ。

(俺「あーあ。暇なのは前からだったのに…今さら暇のツラさに気づくとは…」


ピンポーン。

誰だ?今は夜の7時だぞ…。別に配達とかも頼んでないし。

(俺「はーい。どちらさん?」

(大森シン「よぉ!俺だよ俺!」

…なんだよシンか…でもなんで来たんだろう?

まさかまた写真を撮らせろとかか?

(ギャル美「ちぃーす!アタシもいるよーん」

(俺「え?ギャル美もいるのか。2人そろってなんだよ?」

(大森シン「ふん。実はな?お前達を今から良いところへ連れて行こうと思ってな?」

(俺「いいところ?…お前達…?まさかあいつらもその良いところへ連れてくのか?」

(大森シン「あったりめぇだろ!お前の親戚だろ?で、行くところは………温泉だぁ!」


(俺「ほほぉん…温泉か…」

温泉…温泉なんて何年も行ってなかったな…。最後に行ったのはいつだろう?

(シャナ「おんせ…ん?なんですか!いってみたいです!」

(大森シン「なーんだ!シャナちゃんは温泉行ったことないんだ?いいとこだぞー」

(俺「…でも待てよ?温泉だと他の客にシャナたちの尻尾やら耳がバレんじゃーねか。」

(ギャル美「尻尾…耳…?それコスヤーの衣装じゃないのー?」

(俺「あ」

またやらかした…。ギャル美とシンには親戚のコスプレイヤーってことにしてんだ…。温泉なんて行ったら確実にバレるぞ。

(大森シン「まぁなんか変なこと言ってるが。大丈夫だ。実は!貸し切りなんだぜー」

(俺「え?貸し切り?温泉貸し切りなんて相当高いんじゃねーの?」

(大森シン「いや、そこまで高くないぞ。今日いく温泉は俺の行き付けなんだけどな?本当は今日は休日なんだよ…。それで温泉のおばちゃんがさー、貸し切り状態だから温泉入れば?って言ってきたんだよー!」


…そんなことあるのか…。シンは常連ぽいから優遇でもされてんのか…?

(ギャル美「ということで!みんな!いこー!」

(アリス「なんだ?騒がしいぞ」

アリスが天井からひょっこりでてきた。

(俺「それシンとギャル美が温泉行かない?って。アリスどうよ?」

(アリス「温泉…聞いたことがあるぞ。…行ってみるのもありだな」

シャナとアリスは行く気満々だな。あとはサソリ野郎だが…


(サソリ野郎「ふぐぅぅうー」

寝てる。どうするかー。サソリ野郎は拘束してからは特に変なことしてないからな。改心したかもしれないが…。


ガシッ!    シンがサソリ男を担ぐ

(大森シン「よし!サッチーは寝たまま温泉へ連れて行こう!」

(俺「え…大丈夫か…それ」

(大森シン「じゃあみんな!俺の車に乗れぇ!」

シン…コイツ車運転できるのかよ…。なんだか知らないこと多いな…。



ーーー5分後ーーー


(大森シン「ついたぞぉー!」

(俺「ほぉー」

そこは俺が過去に行った温泉とは違う場所だったが…中々良さそうな温泉だな…。木々も生い茂っていて…いいなぁ。景色も良さそうだ。

(大森シン「おばちゃん!ちぃーす!友達連れてきた!」

(温泉のおばちゃん「おぉ。シンくんのお友達!どうぞ自由に入ってねー。お駄賃はシンくんにすでに貰ってるから」 

 なんだシンの奴。金をすでに払ってるのか。


(大森シン「さぁーてっと、女子たちは女風呂へ、俺達は男風呂へ…。終わったら休憩スペースで合流なー!」

(サソリ男「女と男ちょうど3.3だなァ」

(俺「うっわ!お前おきてたのかよ。」

気づかなかった…そういえば車から降りた時にすでに起きてたな。

(大森シン「さぁ。たいきの鍛えられた身体を見せてもらおうか。」

(俺「なんだ?お前気持ち悪いやつだな。それに俺は鍛えてなんかないぞ」

ヌギィ

(大森シン「おぉ?サッチー!なんだよその腹筋!」

…いやいやサソリ男の腹筋よりまず尻尾に触れろよ…。どうなってんだコイツは?

(サソリ男「まぁな。俺の一族は代々鍛えてきてるからなァ」



ーーー女風呂ーーー


(ギャル美「シャナっちとアリスっちはそのコスヤーの衣装はとらないのー?」

(アリス「…あー、身体にくっついていてな?」

(ギャル美「へぇー!そんなこともあるんだね!」

(アリス「ま…まぁな」


(ギャル美「シャナっちの衣装の尻尾、腰とお尻の中間辺りから生えてるみたい!本物みたいやねー!」

(シャナ「あぁあ!そうですね///」

グルングルングルン。

(ギャル美「わぁー!やばー!尻尾がまわってるー!」


ガララー。

(アリス「おぉ。すごいな。これが温泉…。幾つも風呂があるぞ。」 

(ギャル美「そう!しかも水風呂もあれば、ジェットバスもあるよん!」

(シャナ「ジェットバス…」


チャプンー


(ギャル美「あー…いいかんじぃー…さいこぉー…癒されるぅー」

(アリス「癒される…か…」

(シャナ「アリスー!こっちにすごいのあるよ!見てみてー!」

(アリス「なんだシャナ。どうしたんだ?」

(シャナ「見てよ!これ!あわあわー!」

(アリス「なんだこれは…風呂の中がブクブクしてる…こんなもの私たちの国にはなかったな…。人間界には変な風呂があるんだな…」


チャプー

(アリス「あわあわあわあわあわー!!!」

(シャナ「アリスぅー!どう?どんな感じ?」

(アリス「す、すごいぞ…シャナ…まるでマッサージされたるような感覚だ。心が休まる。癒される!」


チャプー


(シャナ「あわあわあわあわー!!!しゅごい!」


(ギャル美「ふふぅーん。2人とも温泉を堪能してるねぇー?じゃあ次は外へ行こうか!」

(アリス「外…?そういえばあっちに扉があるな外にも何かあるのか?」


タッタ。


(アリス「むっ…寒い!」

(ギャル美「温かい温泉に入ってたからねー!湯冷めだよぉ!」


(シャナ「ギャル美さん!あれなんですか?!」


ドッドッドッドッド。

(ギャル美「あー!あれは打たせ湯だよ!キモチぃよ!肩にあてるとねぇー!」


ドッドッドッドッ

(シャナ「あだだだだだだ!」

(アリス「…シャナ痛くはないのか?」

(シャナ「ぜぇんぜぇん痛くないよ!ちょうどいい感じだよ!」


(アリス「…お?ギャル美。あっちに木の小屋?らしきものがあるが…アレは?」

(ギャル美「あれはねー。サウナだよ!やってみるー?最高にととのうよぉー?」

(アリス「とと…のう?…気になるな…やってみよう」


ギィィィー!



ムッワァー。

(アリス「お。なんだ!蒸し暑い湯気が…」

(ギャル美「ささ!アリスっち座ってととのおう〜〜〜!」


(アリス「ただ暑いだけ…ではないようだな。血流がよくなっている。そして…疲れが確実に回復している…これは…気に入った!」


(ギャル美「そーなんだよー。凝りが良くなったり、血行が改善したり、睡眠の質が良くなったり。すんごい効果がてんこもりなんだよー!」

(アリス「それは素晴らしいな…ふ…ぅー…」


(ギャル美「あれ?アリスっちそろそろ限界ー?」

(アリス「いや…私はまだまだサウナに入れるぞ!」


ーーー3分後ーーー

(アリス「くぅ〜い〜」

(ギャル美「限界みたいじゃん!ぐったりしてるねー」

ギィー。

(ギャル美「あれ?シャナっちまだ打たせ湯やってたのぉ!?」

(シャナ「そそそうだよぉおっ!きもちいぃからー」


(ギャル美「じゃあ3人で水風呂入ってもっと気持ちよくなろう!」

(シャナ「水風呂ですか?!ただ冷たいだけじゃないんですかねー?」

(ギャル美「そんなことないぞぉー?水風呂には筋肉の疲労回復があるんだぞ☆。それにダイエットにもなるって!」



(アリス「筋肉の疲労回復…」

(シャナ「ダイエット…」


チャプンーーー


(シャナ「ちべった!」

(ギャル美「最初は冷たいけど慣れたらいいかんじよー!」


(アリス「む?ギャル美。なんかお前浮かんでるぞ?ボールのようなもが…それはなんだ」

(ギャル美「うかんでる…?あぁアタシのお胸だよ!もぉうー!2人は浮かんでないみたい?」


(アリス「………」

(シャナ「………」





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