第7話

高瀬涼はマネージャーが取ってきた仕事に大いに不満な顔をした。

金曜日の夜中に放送されるドラマで

しかも涼の役は脇役の1人。

「主役じゃないの?」

「いつまでそんな事言ってるんだ?仕事があるだけ有難いと思え!」

社長は荒々しい口調で涼に言った。

「気に入らないなら引き受けなくてもいいんだぞ。お前の代わりはいくらでもいるからな」

涼はグッと拳を握りしめた。


「高瀬涼とは付き合うな。俺が何も知らないとでも思っているのか?」

寧々は仕事の帰りに社長に呼び出された。

「彼はもう落ちて行くだけだ。終わりだよ。そんな男と付き合えばお前の名まで下がる」

寧々は身を乗り出した。

「高瀬涼は終わりじゃありません!彼は必ずもう一度立ち上がります!」

「そんなに好きなのか」

「信じていますから。失礼します」

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