第12話

祐希は小説を書いていた。

何処にでもある2人の平凡な恋物語である。学校から帰ると、祐希は毎日パソコンに向かい、執筆活動を続けていた。祐希に取って小説を書く事はあくまでも趣味の一つだった。

……そう。あの日までは。


愛奈が東京に行き、芸能界に入った後で祐希に取って小説を書く事は趣味から毎日の習慣に変わって行った。

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