スライムってもしかして最強かしら?

ベットから起きてすぐに詩奈(しな)はデバイスを確認した。

しっかりと大量のスライム素材とキングスライムの素材が入っており安堵した。

「良かったわ。粉々にしても大丈夫なのね」

詩奈はそう言いながら久々に高負荷の技を放ったので身体の確認をしながら装備製作所に向かった。

中に入るとロボットがいたが特に挨拶は無いようだ。

「こっちでも反映されているのね。静かで良いわ」

詩奈は満足そうに必要素材と所持済み素材の確認をした。

「ええと…スライムの素材はめちゃあるから良いとして、どこで使おうかしら。このキングスライムの素材」

そう。詩奈はそこに悩んでいた。

キングスライムは一体しか倒していないので服、ズボン、武器の一つだけ作れるようだ。

「こうなったらおもいきって武器にするわよ」

そう決めた詩奈はさっさとスライム上下を揃えて武器製作所へと向かった。

「そういえば木とか全然切らなくなったわね。またどっかで使うのかしら?」

そんなことを言っていたらいつのまにか武器製作所に着いていた。

「あら、もう着いちゃったわ。じゃあ早速入ろう」

詩奈は扉を開けて中へと入って行った。

「初めまして。こちらの施設は装備製作所の武器バージョンです。素材を集めましたらぜひこちらにいらしてくださいね」

ロボットはそう言うと動かなくなった。

「じゃあ早速作りま…そういうことね。納得したわ」

詩奈はデバイスの取り出しからおのとピッケルを取り出してさらに仕舞うで歪みを生成して即座に辺りの木と石を破壊しては仕舞っていった。

10分程度で詩奈は武器製作所に戻っていた。

「これだけあれば当分は大丈夫そうね」

詩奈はデバイスの木と石の右上に出ている99+という数字を見て満足した。

「じゃあ気を取り直していくわよ」

詩奈は素材を箱にポンポン入れて弾打刀を作成した。

「ずいぶん面白い刀じゃない。気に入ったわ」

弾打刀の特徴は切れ味がないけど耐久性は非常に高いという尖りすぎな性能だが詩奈にはぴったりだ。

「私の欲しかった条件が揃っていて嬉しいわね」

詩奈は刀を一緒に作られていた鞘に収めてからベットで寝た。




詩奈は目を覚ますと刀をしっかり帯刀しているか確認した。

「デバイスの方で仕舞うをしておけばこちらできっちり取り出せますよ」

ルームサービスは良い情報を提供してくれた。

「そうだったのね。ありがとう」

詩奈はお礼を言うと最後のカップ麺を食べながら身体の確認を済ませて森へと向かった。

「さてと、この刀の強さを確認しようじゃない」

詩奈は森の中にいるゴブリンを見つけて脳天を全力でぶっ叩いた。

スパーン

ゴブリンは漫画みたいに頭以外地面にめり込んでいた。

刀の方は全く問題ないようだ。

「すごいわねこれ。かなりしなって威力が出るわ。もしかしてこの武器序盤の定番かしら?」

断じてそんなことはない。

そんな重くてきれない武器を使うような物好きはあんまりいない。

しかしプライベートにしているためそれを正せる人間はいないようだ。

「じゃあ再戦といこうかしら」

詩奈はデバイスからアイテムを使用してビックモンスターを呼び出した。

未だ2の詩奈が99のビックモンスターに挑むという異質な光景を見れるのも終わりが近いのかもしれない。

「さあ、私たちのバトルを始めましょう」

詩奈のセリフが終わると同時にビックモンスターは殴ってきた。

詩奈はビックモンスターの迫り来る拳に刀を振るった。

スパーン

少しのてこの力があるのか詩奈が押しているようだ。

詩奈はそのまま力任せに振り切りビックモンスターを吹っ飛ばした。

そして体勢を崩している隙に詩奈は更に腹部目掛けてぶっ叩いた。

スパーン

「ウガァーー!」

ダメージが入ったのかわからないがようやく詩奈の攻撃でのアクションを起こした。

詩奈は一旦距離をとってビックモンスターの動きを見た。

ビックモンスターは詩奈が追撃してこないと分かったため近くの石を拾って前の戦いのように投げる動作に入った。

この刀の耐久テストにちょうどいいわね。

詩奈はそんなことを考えながら両手で柄を握って剣先を地面に向けて構えた。

ビックモンスターは詩奈が構え終わった瞬間にリリースした。

ビューン

迫り来る石の豪速球の球筋を見極めて詩奈は思いっきり刀を振るった。

スパーン

素晴らしいライナーが飛んでいった。

ビックモンスターは返されたライナーを自身の拳で粉砕した。

「貴方すごいわね。私と全く同じ考え方しているじゃない」

そうすると逆説的に考えて詩奈はモンスター程度の考え方となってしまうのだが…

詩奈はどっちもダメージが与えられない泥試合になると判断したため賭けにでた。

詩奈は納刀してキングスライム戦と同様に拳を突き出して脱力して流体拳の構えをとった。

「さあ来なさい。貴方のその自慢の拳で」

詩奈は気休めの挑発をして拳が来ることに願った。

ビックモンスターは詩奈の行動を見て殴ることに決めた。

さあこれで粉砕してあげるわ。

詩奈はそう思いながらタイミングを見極めている。

ビックモンスターは動きだした。

詩奈は拳同士が触れる瞬間を待ちながら脱力している。

ついにビックモンスターと詩奈の拳が触れた。

ドカン!

詩奈は拳が触れた瞬間に肩から順に圧縮した力を送っていき拳に到達した瞬間に全開放した。

ビックモンスターは拳の骨が砕けて体勢を崩されながら吹っ飛ばされた。

バキ バキ バキ ドーーン

木を何本か折って壁に激突した。

「これでも砕けないなんてどうなっているのかしら本当に」

詩奈は返ってきた反動がデカすぎたため高速回転をして反動の分散をしていた。

「そろそろ終いにしましょうか」

抜刀をしてビックモンスターが吹っ飛んでいった方向へとそれなりで走っていった。

急に殺気を感じて反射的に身を逸らした。

先程詩奈の頭があった場所に槍が飛んできていた。

「面白いじゃない。第二形態とでも言いたいのかしら」

詩奈の前には槍を構えたビックモンスターが立っていた。

ビックモンスターは急接近してきて突きからの横薙ぎなどして連撃を開始した。

詩奈はかすりながらも回避や刀で弾いて速度や癖の観察をしている。

しかし今の詩奈ではここまでが手一杯のようだ。

詩奈は早めに撤退の判断をして槍を掠らせた瞬間に全力で蹴り上げてビックモンスターの体勢を崩した瞬間に後ろに全速力で走り出した。

流石のビックモンスターも出遅れてしまったら詩奈には追いつけないためあきらめてくれたようだ。

そうして帰宅したら詩奈はカロリーメイトを食べてさっさと寝た。

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