やっぱりね。この世界最高ね
「やっぱりね。何かしらここは」
詩奈(しな)は予想通りの草原のような場所にいた。
「初回のみ私がサポート致します。この場所は資材を集めたり現実世界の物資を使って装備を作ったり買ったりする場所です。ちなみにそこに落ちているオノとピッケルで初期装備の素材が作れますよ。あと物資類は今からお渡ししますデバイスから管理可能です。ではどうぞ楽しい?異世界ライフを」
そう言って機械は喋らなくなりスマホのようなものを出してきた。
「なるほどね。要するに現実世界ではバトル、そしてこっちではその装備類の調達というわけね。最高じゃない」
にやけながら詩奈は現状の把握をした。
デバイスを取ってから起動して内容確認を始めた。
起動するとシンプルな画面が出てきて所持品一覧と取り出す、しまうというボタンがあるようだ。
試しにしまうというものを押してみると謎の空間の歪みがでてきた。
「これに入れれば良いのかしら?」
詩奈は試しに拾ったピッケルを入れてみた。
「で、閉じればいいのかしら?」
ボタンを押すと亜空間が消えて所持品一覧に1と赤い通知見たいのがでてきた。
「なるほど、優秀ね」
詩奈はふと気になってオノを構えて丁度近くにいた人に近ずき振るった。
「な!?」
詩奈のオノが見知らぬ人を殺す前に身体が動かなくなってしまった。
「殺しはできないってわけね」
詩奈は残念そうに木の伐採と石材の回収を始めた。
「案外、体力、使うわね」
詩奈は元々運動をしていたため体力はある方なのだが装備分を集め切る頃には多少息が上がっていた。
「体力がかなり落ちちゃったわね。まあ筋力はそこまでだから助かったわ」
素材を確認した詩奈は販売所と書いてある場所へと歩いていった。
「いらっしゃいませ。売却はこちらから、購入はこちらの方からお願いします」
中に入ると機械が対応していた。
ちなみに人自体はかなりの数いるのだが詩奈はプライベートが好きなのでフィルターをかけて1人で世界を回っている。
詩奈はとりあえず集めた素材を売却してそれから装備購入をすることにした。
ボックスのようなものがあるためそこに売りたいもの、通過を入れる仕組みのようだ。
詩奈はさっさと売却して通過を取り出し通過を入れて購入を選択し装備と武器を受け取った。
「いいわねこれ。動きやすくて何より石の刀が最高だわ」
詩奈は最初の起きた場所に戻り不自然に置いてあるベットに横になった。
「お帰りなさいませ。詩奈さん」
目を覚ますとルームサービスが声をかけてきた。
「知らなかったわ。まさか睡眠がこんなに大事だとはね」
「それは良かったです。毎日しっかり寝ましょうね」
詩奈は装備とデバイスの確認をしたあと外出をすることにした。
「詩奈さん。戦闘の際は相手のレベルを確認することをオススメします。ちなみにデバイスの初期画面に自分のレベルが書いてありますよ。お気おつけて」
ルームサービスに言われてた通り詩奈はデバイスを開き2という数字を確認してから閉まった。
「忠告わざわざありがとうね。じゃあ早速行ってくるわ」
詩奈は今度こそ部屋を出て外へと行った。
「あら、盛大なお出迎えね。皆殺しよ」
詩奈は玄関先にいる2と書かれているスライムの数を把握して刀を構えた。
スライムは想像よりも素早い動きで突撃してきたが詩奈は難なく回避して相手の動きのパターンを観ている。
「ああ、いいわ。こういうのをやってみたいと思っていたねよ」
詩奈はスライムの行動パターンを見切り回避直後の攻撃をお見舞した。
ドーーン
スライムはありえない速度で吹っ飛んでいってしまった。
「あら、結構弱いのね。同レベルだからてっきり苦戦するかと思ったのだけれど」
詩奈は残りのスライムに目を向けた。
スライム達は詩奈に恐怖を抱いて一目散に逃げていってしまった。
「あ、こら!待ちなさい。全くもう…あら、これは何かしら?」
詩奈はデバイスに通知が来ていることに気づき開いて確認した。
「倒したら自動で素材が手に入るのね」
詩奈は中身を確認して直ぐにデバイスをポケットにしまい街の中の森に向かって歩き出した。
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