転生陰陽師、ダンジョン配信者を救ったら伝説扱いされた。

第1話 配信

六本木に在るダンジョン。

「同接数が0って......何で⁉︎」

ダンジョンの中で蓮は頭を抱えていた。

配信には一般的であり超有名な専用のアプリを使っていた。

ユーザーもかなり多いと聞く。

だが、全然、ぜんっぜん、誰も見ない。0である。

　何かのバグではないかと画面を見るも、そこには【Live 中】と書いてある。

つまり、何物でもない、視聴者数0という事。

5分前に『1、2、3......』と増えていたのだが、戦闘が終わった瞬間に消えてしまったのだ。

　また、コメントをくれたりしても『合成はダメでちゅよ〜？』やら、『CGだろwww』とか。

酷くない⁉︎

「ていうか、何で皆は陰陽師に興味ないのさ.....」

　漫画や映画の題材としてよく使われているし、海外だと爆発的な人気も誇っていると記事に書いてあった。

やっぱり男だからかなぁ。確かにユーザーには男の人が多いみたいだし。

　でもさぁ、もう少し気にしてくれてもいいんじゃないのかい？他のダンジョン配信者のライブを見たこともあったけど、違いがあまり分からない。 　

多くの魔物をスピーディーに倒す。 　

ボスでも苦戦しない。 　

雑談が面白い。 　

上二つはなんとかなるが、雑談配信は苦手だ。だって僕が雑談すると、平安人って言われる。

ピロンッ

嘆いてたら誰か来た。よし、頑張るぞ。

「こ、こんにちは！」

僕が喜んでいると、声が聞こえた。

「グゥアー！」

いいとこ見せてここに居てもらおうではないか！

指先に呪力を込め、基礎的な呪力攻撃を放つ。

倒されたゴブリンはダンジョン内部に吸収される。

よし！しっかりと倒した瞬間は画面に映した！ 　スマホを両手で持つ。

「ど、どうでしたか!?」

〝……〟

反応がない。

〝合成乙ｗ〟

「は、はぁぁぁぁぁぁ？合成じゃ無いよ！」