空想好きで、深く考えるけど、飽きっぽい
星咲 紗和(ほしざき さわ)
本編
子供の頃、私は空想の世界で一人遊びを楽しんでいました。身の回りの人や物が、次々と私の中でキャラクターや物語に変わり、いつの間にか冒険が始まっていました。おもちゃや風景だけでなく、通り過ぎる人や学校の出来事も、私の頭の中では全く新しい物語の一部になっていました。ふとした時に笑いがこみ上げることもあり、周りからは「何を笑っているの?」と不思議がられたものです。
そんな日々が積み重なり、気がつけば私は言葉や絵でその空想を表現するようになっていました。文章を書くことも、絵を描くことも、私にとっては空想を形にするための手段であり、日常の中で感じたことや見たことを使って、まるで新しい世界を作り出す魔法のようなものでした。これが、私が創作を始めたきっかけでした。空想の世界にひたることは、現実の悩みや不安から逃れるひとときの安らぎでもありました。
しかし、そんな空想好きな私には、いくつかの弱点もあります。その一つが「飽きっぽさ」です。どれほど素晴らしいアイデアを思いついても、時間が経つにつれて新しい刺激を求めるようになり、別の空想に心を奪われてしまうのです。情熱を持って始めたプロジェクトが途中で止まってしまうことは何度もありました。そのたびに「どうして最後まで続けられないんだろう」と自分を責めることもありました。
また、深く考えすぎる性格も、私にとっての二重の剣です。時には、ある出来事や人の言葉に対して何度も何度も考えを巡らせ、そこから抜け出せなくなることがあります。頭の中で堂々巡りを繰り返し、どんどん深いところまで入り込んでしまう。これは、私が空想の世界にどっぷり浸かっているからこその現象かもしれません。
それでも、空想を楽しむ気持ちは今も変わりません。飽きっぽさや考えすぎてしまう性格も含めて、私は自分の空想力を大切にしたいと思っています。空想は、私の人生を豊かにし、現実にはない自由を与えてくれる宝物だからです。飽きっぽくても、考えすぎて疲れても、その瞬間に感じる喜びや楽しさは、私の心の中にしっかりと残っています。
創作活動において、空想は不可欠な要素だと私は信じています。アイデアを形にする過程で新しい発見があったり、思いがけない表現が生まれたりする瞬間がある。そんな時、私は自分の空想力に感謝の気持ちを抱きます。そして、空想を楽しむ自分を誇りに思うのです。完璧ではないかもしれませんが、私はこれからも自分らしい創作を続けていきたいと思っています。
空想好きで、深く考えるけど、飽きっぽい 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92
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