4 思考は意味のある命題である

4 思考は意味のある命題である

○前段


1 : Die Welt ist alles, was der Fall ist.

世界は全てである。あらゆる何か、その現象がそこにあるに依る。


2 : Was der Fall ist, die Tatsache, ist das Bestehen von Sachverhalten.

何が提示されているのか。事実・現象とは事態が実在することである。


3 : Das logische Bild der Tatsachen ist der Gedanke.

事実の論理上の像が、思考である。


……


3.5 : Das angewandte, gedachte, Satzzeichen ist der Gedanke.

用いられた(思考された)命題記号は思考です。


4 : Der Gedanke ist der sinnvolle Satz.

思考は意味のある命題です。




○派生図


4001

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 └3



4.001 : Die Gesamtheit der Sätze ist die Sprache.

命題の全体が言語です。


4.002 : Der Mensch besitzt die Fähigkeit Sprachen zu bauen, womit sich jeder Sinn ausdrücken lässt, ohne eine Ahnung davon zu haben, wie und was jedes Wort bedeutet. - Wie man auch spricht, ohne zu wissen, wie die einzelnen Laute hervorgebracht werden. Die Umgangssprache ist ein Teil des menschlichen Organismus und nicht weniger kompliziert als dieser. Es ist menschenunmöglich, die Sprachlogik aus ihr unmittelbar zu entnehmen. Die Sprache verkleidet den Gedanken. Und zwar so, dass man nach der äußeren Form des Kleides nicht auf die Form des bekleideten Gedankens schließen kann; weil die äußere Form des Kleides nach ganz anderen Zwecken gebildet ist als danach, die Form des Körpers erkennen zu lassen. Die stillschweigenden Abmachungen zum Verständnis der Umgangssprache sind enorm kompliziert.

人間には、それぞれの単語がどのように何を意味するのかまったくわからなくても、あらゆる意味を表現できる言語を構築する能力があります。 - 個々の音がどのように発生するかを知らずに話す方法。口語は人間の組織の一部であり、それと同じくらい複雑です。言語の論理を言語から直接導き出すことは人間には不可能です。言語は思考を隠します。ドレスの外形からは、着ている思考の形を推測することはできない。なぜなら、ドレスの外形は体の形を明らかにすることとはまったく異なる目的で形成されているからです。日常言語の理解に関わる暗黙の合意は非常に複雑です。


4.003 : Die meisten Sätze und Fragen, welche über philosophische Dinge geschrieben worden sind, sind nicht falsch, sondern unsinnig. Wir können daher Fragen dieser Art überhaupt nicht beantworten, sondern nur ihre Unsinnigkeit feststellen. Die meisten Fragen und Sätze der Philosophen beruhen darauf, dass wir unsere Sprachlogik nicht verstehen. (Sie sind von der Art der Frage, ob das Gute mehr oder weniger identisch sei als das Schöne.) Und es ist nicht verwunderlich, dass die tiefsten Probleme eigentlich keine Probleme sind.

哲学的な事柄について書かれた文章や質問のほとんどは間違っているわけではありませんが、無意味です。したがって、この種の質問にはまったく答えることができず、ナンセンスであるとしか言えません。哲学者の質問や文章のほとんどは、私たちが言語の論理を理解していないという事実に基づいています。 (彼らは、良いものが美しいものと多かれ少なかれ同一であるかどうかを尋ねる種類のものです。)そして、最も深い問題が実際には問題ではないことは驚くべきことではありません。


4.0031 : Alle Philosophie ist »Sprachkritik«. (Allerdings nicht im Sinne Mauthners.) Russells Verdienst ist es, gezeigt zu haben, dass die scheinbar logische Form des Satzes nicht seine wirkliche sein muss.

すべての哲学は「言語批評」である。 (マウスナーの意味ではありませんが。) ラッセルの功績は、一見論理的な文の形式が実際の形式である必要はないことを示したことです。


4.01 : Der Satz ist ein Bild der Wirklichkeit. Der Satz ist ein Modell der Wirklichkeit, so wie wir sie uns denken.

この命題は現実を描いたものです。この命題は、私たちが想像する現実のモデルです。




 ここから4に入るわけだが、大テーゼの総覧があまりにも無意味だと悟ったので省略する。そんなん派生図だけでいいじゃんね。まずは4の議論に入る前の4.0、の議論に入るための0。ずいぶん入念である。4.01を先に見ると既に示されていた、「世界(すなわち現実)を像として感得し写像として構築したものを思考としてあらわしている形式が命題」からなにも話が進展していない気がするのだが、これはどうしたことだろうか。とりあえず4.00たちを見る。


 んーと、いよいよ「命題」を「言語」と言い切る段になった訳か。そしてこれが「あまりにもあやふやなものである」とする。えええええ、それもう2で話してたじゃんね。なんでこの話蒸し返されなきゃあかんの。


「思考は言語で偽装する」と4.002にある。いやだってそんなもん「現実を写像化した段階でアプリオリに真である思考が存在しない」から余裕で演繹できちゃう話じゃん。なぜ繰り返す。こわい。意味がわかんない。


 とりあえず4.00は「俺らが哲学を言語で話しちゃったため議論がしっちゃかめっちゃかになっちゃってんだ、オーケー?」で終わりにする。はい次々。

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