24話
「いや~学校休みすぎちゃったね」
白石さんがくすくすと笑いながら話した。
本当にそうで、先週の金曜日から今週の水曜日まで休んでいるのだ。
「かなり忙しかったんだね」
「うん。突然入ってきた仕事も多くてさ!あと、再来週にもオーディションがあるから
少し緊張だよ」
「仕事も順調なようだね。俺も少しは進展してるといいんだけど……」
「そういえば、河野さんとあれからどうなの?」
「えーと、実はそこまで厳しく指導されてないんだよね。それとプロボクサーのテスト受けることになったよ」
「えー凄いよ!でも意外と簡単に受けれるんだね?」
「そうみたいだね。出来る限り頑張るよ」
健康診断も受けさせられたけど、何も引っ掛からないだろうからテストするのは確定だろうな。
「話は変わるけどさ……なんでスマホの待ち受け私なの?」
言いにくそうな顔をして尋ねてきた。
「え?簡単な話だよ、白石さんを常に見ていたいからね。あ、安心して!盗撮とか絶対しないから」
「そ、そうなんだ。もしかして萩原君は四六時中見てるの?」
「当たり前だよ。白石さんのインスタの写真を眺めているだけで、幸せな気分になれるんだから」
「そ、そっか……。もっと写真アップするね」
何故か引き攣った顔をしながらも、納得してくれた。
最早アイドルみたいなものなのだからファンとしては普通な事だと思うのだが……。
俺は何か変な事をしているのかなと思った。
「インスタのフォロワー凄いペースで増えてるよね。もう70万人だなんて……」
「うん。有難いことに知名度も上がってきたからね。最初は中々増えなかったんだけど最近になって急激に伸びてきたよ」
白石さんの魅力が世間に伝わるのはとても素晴らしいことだ。
俺としては動画で見る白石さんが、もっと欲しいんだが……。
「白石さんは動画撮影とかしないの?」
「私もやりたいんだけどね……新しいマンションで料理撮影とかしてみようかなって思ってて……」
「いいじゃん。白石さん料理凄く上手だから!」
「うん。後はマネージャーとかに許可貰えるかどうかかな!」
白石さんは女優業だけでなく様々なことに挑戦しているようだった。
俺も負けてられないので、早くデビューしたいなと思った。
そして待ちに待った、数日振りの白石さんのご飯もとても美味しかった。
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