美少女の肉体
ボクシングジムから門前払いされた翌日。
今日は木曜日であり、明日は白石さんが東京で撮影などをするらしいので学校も休むようだ。
つまり白石さんの家で一緒に話すことが出来ないから、非常に辛いものがあった。
「学校休むくらいだから午前から仕事ぎっしり入ってるの?」
「うん。早朝に家を出て東京に向かって、モデルの写真撮影からテレビ関係の打合せとか色々あるんだよね。芸能界の人って思ったより大変だよ。ほら見てよ、これ私のスケジュール!」
忙しいのが特に嫌ではないのだろう。
不満な表情一つせずに微笑みながらも話していた。
見せてもらったスマホのスケージュールには、早朝から深夜近くまで予定が詰まっていた。
「す、凄いね。隙間時間とかが休憩時間になるの?」
移動時間とかもあるので、そこが休憩時間になるのだろうと思った。
「違うよ!こういう時間に台本読んだりとか雑誌にサインとかしてるんだよ」
「忙しいね。でも嫌じゃないんだよね?」
「やっぱり分かっちゃう?もちろん嫌じゃないよ。だって今しか出来ないかもしれないし全力で取り組みたいし楽しんでやりたいんだ!」
モデル・女優業は人にもよるだろうが、数年で消えるなんてよくあることである。
今は人気急上昇中ではあるが、どんなところで人気が落ちるかが分からないのだ。
今の俺とのスキャンダルになれば一巻の終わりになってしまう。
白石さんの部屋に入るときも見られてないことを確認してから入ってるし、今のところ大丈夫だろうが……。
「なるほどね……。ところで、話は変わるんだけど白石さんってジム行ってたりするの?」
「もちろん行ってるよ。一応モデルしてるし、くびれと胸の形を綺麗にするのに筋肉は必須だからね」
そう言って立ち上がり服を捲り無防備にも俺にくびれを見せてきた。
「し、白石さんッ!!」
俺の目に映ったのは、この世で一番と確信できるほどの美貌であった。
スラリとした長い手足。
豊満な胸。
それを相反するような、細いウエスト。
細い首に美しい小顔。
目が大きくて綺麗な瞳だ。
「どうかな?ちょっと恥ずかしいね。でも萩原君なら安心出来るから…」
「う、美しすぎるよ」
俺はグラビアデビューして欲しくないと思うのと同時に、これほどの身体をグラビアで男達に見せないのは人類の損失なのでは?とバカなことを考えていた。
「ありがと!流石に一年以上努力し続けてるしスタイルには自信あるんだ」
「スタイルだけじゃないよ。肌だって手入れしてるだろうし、その長い髪だって枝毛一つない。あらゆるところに気を配ってるからこその美しさだ」
「ありゃりゃ、萩原君は本当に私の事よく見てるなぁ。私の事大好きすぎだよ!」
褒められて嬉しそうな顔でニヤニヤと笑っていた。
俺も釣られて笑ったが、本当にこれでいいのかと思った。
俺も入学して一目惚れしてから鍛え続けた肉体を見せなくていいのだろうかと。
「当たり前だよ。もう他の女の子に目移り出来なくされたんだから。それと…これを見てほしい!」
白石さんの肉体で興奮しすぎていた俺は立ち上がって、着ていたTシャツを脱いた。
俺が鍛えていたのは、この時のためにあったんだ。
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