新しい生活のはじまり

セリア「私の名前はセリア、魔法使いだ」


...なぜだか口馴染みのある名前だ


セリア「ところで君、自分の名前はわかるか?」


「す、すいません...ここまでのことを何も覚えていなくて...」


セリア「...本当に何も思い出せないのか?」


悲しげな顔でそう言われ僕は記憶を探る...





やはり何も思い出せない

この家にすら見覚えは無い

セリアの悲しげな顔を見ると、罪悪感を感じてしまう


「...やっぱり何も思い出せないです」


セリア「そうか...それならしばらくの間、私の家に泊まっていかないか?君が何かを思い出すまでは泊めてあげれるだろう」


「いいんですか!?」


セリア「ああ、その代わりに私の仕事を少し手伝ってもらうが...」


「ありがとうございます!僕にできることなら何でもやります!」


「よし、決定だな。それでは君に私の仕事内容を紹介しよう。」


引き受けたのは自分だが、自分にちゃんと仕事が出来るだろうか

僕は玄関の扉を開けた


----------------------


外に出てみたら、視界に入るものはほとんど緑色

もっと都会な場所かと勝手に勘違いしていた


セリア「私はこの山を妖魔から守っているんだ。ここはこの世界だと割りと有名な場所なんだ」


セリア「そこで君には、私と一緒に妖魔と戦ってもらう」


「その...ヨーマってなんですか...?」


セリア「...まずはそこからか」


「本当にすいません...」


セリア「この世界にいる生き物は大きくふたつに分類される。それが妖魔と魔物だ。多くの生き物は魔物に分類される。そして、魔物以外の生き物が妖魔だ。」


「( ᐙ )?」


セリア「...説明を続けるぞ。魔物は魔力を扱うことが出来るが、妖魔は妖力と呼ばれる力を操るんだ。これが魔物と妖魔の違いだ。ちなみに人間は魔物の1種とされている。」


セリア「そして、妖魔にとって魔力は弱点であり、魔物にとって妖力は弱点になる。逆に魔力同士、妖力同士をぶつけても与えれるダメージは普通の半分も無いだろう」


「もう1回言ってもらってもいいですか?」


セリア「...簡単に言うと、人間の天敵が妖魔だ。

そしてそれを退治するのが私の仕事。分かったな」


「何となくは...?」


セリア「...最初はそれでいい。それでは実践だ。百聞は一見にしかず、という言葉もあるしな」


「えっ」





つづく

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る