第11話 結月。

――――――店の忘年会。


「結月!!…結月…!!」


僕は酔いに酔ってトイレで動けなくなっていた。



「ゆづちゃん、稜太動けないでいるよ!」


パートのお姉さんが呼んでくれていた。


「え?また?本当にあいつは手がかる。」

「ゆづちゃんだから安心してるのもあるよ。」

「あたし行く?」

「希咲も来て。あたし一人じゃ立たせられない。」

「いいよ。」


―――――――――トイレの前。


「結月!!おせぇんだよ!!」

「はいはい。電話かけなかったの誰?助けて欲しいなら呼べって言ってんでしょ?」

「だってさ…」

「言い返せないでしょ。」


「ほら、肩貸すから。」と希咲。


僕はとことんまで2人に助けられている。



「きさ、ありがと」

「本当にクソガキ。」

「うるせ!」


みんなの場所に戻ってぼーっとしながら結月の手を握っていた。


「稜太。水頼むからのんでよ」

「はい。」

「面白いよね、本当に結月には素直。」


「ほら、お手。」


僕は無言で結月の手に自分の手を重ねた。





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僕(君)だけを見て 海星 @Kaisei123

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