ダンジョン攻略
「随分と遅かったじゃない。その様子だとかなり楽しんでいたようね」
「早かったね。初戦で瞬殺したしょ?まあとりあえず
それから二人は先程の戦いの話(マイ モウティッドメンショナル ソードのこと以外)をして初雪を待った。
雪梛が来てから15分後、ようやく初雪がきた。
「あれ、もうついていたの?ドラゴン戦は頑張ったつもりなんだけど」
「貴方を10分以上なっていたわよ」
「え、早すぎじゃない?まあいいや。ここからは私が案内するよう」
初雪が先先頭となりいよいよ最終戦となった。
少し歩くと大きな扉がありその先には異様な気配を感じ取ることができた。
「この先にはボスがいるからね。この扉を開けた瞬間に転移が行われてバトル会場に移るからね」
「わかったわ。雪梛は大技があるなら準備しておいたらどうかしら?」
「それは後で試すよ」
何やら意味深なことを言って雪梛は扉を開けた。
開けた瞬間に白い何もない空間に飛ばされて三人の5m程先には何故か雪梛と香澄が知っている人物がいた。
「こんなところで何してんの」
「なんかここのボスが弱すぎて話にならかったから代わりにあたしが戦おうと思ったのよ」
毎度恒例の神出鬼没キャラの
「あの人と知り合いなんだ。ところであの人はどれぐらい強いの?」
「私とこの子と同等クラスよ。なんでか同じ領域まで上がってきてしまったのよ。かわいそうに」
香澄は微塵も思っていないことを言ってミカエルを発動して構えた。
「その最強防御とは一回やってみたかったのよね。私も本気を出そうかしら」
朝月はそういうと制限をかけていたのかゆっくりとまぶたを閉じて10秒ほどしてからまぶたを開いた。
その瞬間に朝月から放たれいてた雰囲気が変わった。
「これはまた強そうだね。
雪梛と初雪は離れて最初は香澄が相対するようだ。
シュ
朝月が動いたと思ったらすでに香澄の後ろにいた。
ビューン
時差でかなりの突風がきたが香澄は動かずにいる。
「すごいわね。目も開けずに今のを見切るなんて」
朝月の服の端っこが軽く斬られていた。
朝月は持ち前の全世界最高峰の観察眼で香澄の特性を見抜いてから攻撃をしていたのだ。
しかし香澄は朝月が動く直前から刀を振りはじめていたのだ。
「じゃあこれはどうかしら」
朝月は刀を全力で振ってさらには流体無焦点もかけて空破斬を放った。
その速度は雪梛の空裂弾より少し遅い程度だったのでかなりの速さだ。
香澄は一発は刀、二発目はシールドを張った手刀、最後は体術で回避をした。
しかし体術回避はうまく決まらず左足に直撃をもらってしまった。
香澄は左足に直撃した瞬間に無意識による衝撃透過を発動して損傷を最小限に抑えた。
「厄介ねその技。そんなんされたら斬るしかないじゃない」
朝月は刀をたててから地面にと平行に構えてそして足に力を少し溜めて香澄に向けて刺突をした瞬間に急接近した。
香澄は朝月が刺突をするとわかった瞬間に見切り不可を悟り立体的視認を発動してからの無意識に操作を任せて香澄は朝月に見切りを発動した。
しかし香澄はここで致命的な判断ミスをした。
スパッ
「⁉︎」
香澄はあの場面で脳を焼き切る覚悟で立体的視認を発動すべきだった。
朝月は当然刺突が届く間合いにいなかったため空裂弾を発動させた。
元々のパワー押しだったため雪梛よりも速度が速かったのだ。
香澄はそこで立体的視認を発動してから無意識による最適解行動をして朝月からくる攻撃に備えたのだ。
しかし朝月はそうするだろうと思っていたのかショートマイゾーンに匹敵する速度で接近して胸を狙った。
香澄は見切りで待っていたため朝月の攻撃を認識することができずに斬られてしまったのだ。
「あら、案外あっさり斬られたのね。もう少し戦いがいがあると思っていたのだけれども」
「次にあったら…必ず貴方を斬るわ」
香澄はそう言って意識を失った。
「どうする?あのままじゃ香澄死んじゃうよ」
「そこは強制力でどうとでもなるからいいよ。それよりどうしようか。ここであの剣は使いたくないな」
雪梛はそんなことを言いながら朝月と間合いをとった。
「貴方また格段に強くなったわね。まあ刀の技量というよりは多次元による成果かしら。あの時の続きをやりましょう」
「いいよ。斬り殺してあげる」
雪梛は手刀で構えて練りはじめた。
「いいわね。この世界でも魔法が見られるのは楽しみよ」
雪梛も正直朝月がどこまで把握しているのかわからないが少なくとも雪梛が炎熱系統魔法を使えることは知らないはずであろう。
その理由として雪梛は前回世界で炎熱系統魔法を使っていないからだ。
朝月はショートマイゾーンで雪梛に初撃を入れてきた。
雪梛は朝月を観ていたため事前の予備動作で把握して回避をした。
朝月は雪梛に回避されてすぐに切り替えしを行い空破斬を放ってきた。
雪梛は見切りで避けながら朝月を観ている。
「いい動きね。極まってきたのかしら?」
「まだまだだよ。こんなものは誰でもできるし」
雪梛は十分に練れたのでようやく抜刀した。
そして刀身にシールドを張ってそこに炎熱系統魔法をかけて刀身を燃え上がらせた。
「すごい技術ね。でも攻撃に使わなくてよかったのかしら?数少ない不意打ちのようなことができたのに」
「これでいいんだよ。そしてもうすぐおしまいだよ」
雪梛は軽く刀を振って剣先を地面い向けて構えた。
軽く振っただけでものすごい熱波がきたが朝月は刀を振って熱波を斬った。
「きなさい。複数世界で最強になってから渡り続ける貴方の最高の剣を」
「最高剣はこれじゃないんだけどね」
雪梛はそう言ってから一度深呼吸をして再度朝月を観てから動きはじめた。
「受けてみな。この爆発を」
雪梛はそういうと人差し指を斜め上に向けて水を朝月の眼前に落ちるようにかなりの量を生成した。
そしてタイミングを合わせて朝月に切り掛かった。
朝月は終わったと思いながらも一応受けの構えをとった。
「フレアミストエクスプロージョン」
朝月の眼前で雪梛の超高温の刀と水がぶつかり合って急激に水蒸気となって大爆発を起こした
ドカーーーーン!
朝月はどこまでも吹っ飛んでいって地面に激突した特には意識を失っていた。
一方で雪梛も無傷というわけでもなく爆発時にマイゾーンの速度で衝撃を減らしにかかったが大きな効果はなく骨が何本か折れてしまったようだ。
「いかれてんでしょ本当に」
「こんぐらいじゃないと追いつけないよ」
そんなことを言っていると空間が戻って外へと繋がる道ができていた。
「そういえば香澄とあいつは?」
「多分外にいると思うよ。とりあえずでようか」
初雪に肩を貸してもらい雪梛たちは外に出た。
「思ったより速かったじゃない。朝月を瀕死まで持っていくとは面白いことでもしたのかしら?」
香澄はすでに意識を取り戻していたが強制力で無理やり生きているような感じだった。
「ちょっと待っててね。今直すから。それとついでに時も戻すね」
「わかったわ。朝月の記憶はどうするのかしら」
「とりあえず消去しといて」
何やら凄そうなことをハイスピードでしているな。
初雪がそんなことを思っていたら急に視界が暗くなって意識が飛んだ。
「起きた?じゃあ準備始めちゃうよ」
「は?」
三人は朝月戦の直前に戻っていた。
そして全員の傷の状態も元に戻っていた。
「どういう状況?」
「時間を戻したってだけよ。それよりも雪梛が面白いことをやるそうよ」
雪梛は抜刀して練りながら詠唱を開始した。
「水の粒子よ。氷の粒子と波長を合わせながら集約せよ。戯れは終わりだ。透き通りしその姿を表してこの世界に光を与えようではないか。流れるように凍りつき、やがて全てを染め上げる。その至高なる瞬間を今ここで見せてはくれまいか。宿れ!チェンジングアイス」
詠唱が終わった瞬間に雪梛の刀が透明に透き通る氷の刀と変化した。
その後雪梛は扉を開ける準備をしてから炎熱系統魔法を刀に流し込んでその瞬間に扉を開けた。
「マイ モウティッドメンショナル ソード」
「え?」
雪梛は刀を一振りした。
シュン ドカーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!
なんだかドラゴン戦よりも威力が増していて白き空間がさらに白く染まってしまった。
ようやく光が止んだ頃には元のダンジョンに戻っていてそのあとはすぐに出て行った。
「何かしらあの剣は?それと朝月は確実に死んだわよ」
「かっこよくない?マイモウティッドメンショナルソード」
出た先には朝月が気絶した状態で瀕死だが生きていたようだ。
「そういえば初雪に振ったらどうなんだろうね。今度やる?」
「いやだよあんな世界をも破壊しかねない攻撃なんて。ダンジョン外じゃやらないでよ?」
「善処するね。それとこれは私の固有技だから香澄には伝授できない。ごめんね」
「いいわよ。こっちはこっちで多次元の剣に負けないようなものを開発しておくわ」
「それは楽しみだね」
そんな感じで人外初級ダンジョンはバケモノに破壊されまくって終わりとなった。
一応雪梛は朝月を担いで全員でとりあえず帰宅することにした。
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