私の多次元の剣

初雪はつゆきが扉を抜けると次はいつぞやのでっけぇドラゴンが二体いた。

「ラッキーだね。じゃあまだ気づかれていないみたいだしさっさと重傷までは持っていこうか」

初雪は手を上空に向けて詠唱を開始した。

「今ここに冷気の実態を顕現させる!集まれ氷の粒子よ。宇宙に散らばる氷の粒子よ。我の頭上には冷気がある。我を模倣した冷気があるのだ!剣を持ち、立ち、我と共闘してはくれぬか?我は其方の助けとなるもの。回復に後方支援、なんでもやろう。今こそ戦う時。目覚めよ!アイスブレイブ」

初雪の詠唱と共に形成されていた初雪の冷気で形成された模倣体が詠唱の終了と同時に降りてきた。

(いくよ。前線は任せて)

「うん、ついていくからね」

二人はドラゴンまで急接近して初雪は移動しながら生成した愛剣アイシクルブレードをアイスブレイブに向けて振った。

初雪からの多大な冷気を受け取ったアイスブレイブは特に刀を生成するでもなくドラゴンな腹に1発パンチを入れた。

ドカン シャキン

殴られて吹っ飛んでいったドラゴンの腹は凍っていた。

ドラゴンは自身の腹を炎ブレスで溶かしてからアイスブレイブを睨んだ。

(貴方の刀を貸してくれない?)

「お望みとあらば」

初雪はアイシクルブレードをアイスブレイブに投げた。

アイスブレイブはアイシクルブレードを握った途端に強大な冷気を発した。

「グワァァ」

ドラゴン達は危険を感じたのかアイスブレイブにブレスを放ち始めた。

(愚かな龍よ。この力をその身に刻め)

アイスブレイブはそう言うとアイシクルブレードに多大なる冷気を流し込んで静かに一振りした。

ブォン ドカーーーーン!

「は?」

アイスブレイブが振っただけでブレスどころかドラゴンの後ろの壁すら凍ってしまった。

(なんであの子達に自己の複製を教えないの)

アイスブレイブはこちらにアイシクルブレードを投げながら言った。

「あの子たちにそれを教えたらこの世界が滅びそうだから?」

初雪は苦笑いしながら言った。

(それもそうね。ふふ、また何かあったら呼んでちょうだい。私はあなたの助けになるわ)

「ありがとう。じゃあまた後でね」

初雪はそう言うとアイスブレイブの粒子をバラけさせて実体化を解除した。

そして出てきた扉に入っていった。

戦闘時間15分




「何かしらここは?あら、あの時のドラゴンじゃない。今回は切り刻んであげるわ」

香澄かすみの視線の先にはドラゴンが5体いた。

このドラゴンは入ってきた人物の状態の強さに比例して増えているようだ。

香澄は堂々と五体のドラゴンに近ずいていってミカエルを発動した。

「さあ来なさい。この守護の大天使に勝てるのならばね」

香澄は目をつぶってひたすらに待つ。

しかしあまりにも来ないためドラゴンたちを視認するために目を開いた。

すると何故かドラゴンたちが頭を下げていたのだ。

「もしかしてミカエル状態じゃ攻撃できないのかしら?まあそれならそれでいいわ」

香澄はそう言うとドラゴンが一直線になるように立ち位置を変更させてミカエルを解除した瞬間に5連続のマイゾーン:一閃を発動して斬り殺した。

そして出てきた扉に向かった。

「今回は私の過失だわ。次こそは上手くやるわよ」

香澄はそう言いながら入っていった。

戦闘時間8分




「これはなかなか面白そうだね」

雪梛せつなは目に映る光景を見て満足そうに言った。

ドラゴンは10体いたようだ。

ドラゴンたちは雪梛を見た途端に攻撃を仕掛けはじめた。

しかし雪梛は見切りで回避して様子見をしている。

「なるほどね。個体差はあまりないっと。まあ新技で一撃で沈めてあげるよ」

雪梛は抜刀して詠唱を開始しながら練りはじめた。

「世界の大半を埋めている水の粒子よ。その性質を変化させつつこの刀に集まれ。氷の粒子よ。その波長に合わせながらふたつを混ぜて凍れ。戦いの時は来た。今こそ多大なる力を使いここらを一掃して静めよ。貴方たちに永久なる休息を。宿れ!チェンジングアイス!」

雪梛が詠唱をおえると雪梛の刀が青のような透明のような幻想的な色へと変化した。

そして刀を虚空の鞘に納刀するかのようにいつもの居合いの構えをした。

「受けてみよ。多次元の剣を」

雪梛はそう言うと刀に炎熱系統魔法をかけて温度差の莫大なるエネルギーを生み出した。

「マイ モウティッドメンショナル ソード」

ブォン ズバーーーーーーーーーーーーーーン!!!

雪梛が刀を振るった瞬間に世界が白き一閃に包まれた。

ドラゴンたちは為す術も無く光に飲み込まれて消えてしまった。

そして雪梛はにやけながら扉に入っていった。

戦闘時間7分

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