第11話

「……実は、ただならぬカンケイだったりして?」


「はぁ!?」


「たしかにあの掛け合いは、なかなか出せるものではないような……」



ちょっ、山岡くんまでぇ?!



何言っちゃってるの二人とも!


純粋な雪平くんは、すっかり信じちゃったような顔してるし。


山岡くんはともかく、もしかしなくても愛花のやつ、あたしと雪平くんで遊んでる!?



「……そう、なの?」


「違う違う! 愛花と山岡くんが変なこと言ってるだけ!」



もー。案の定雪平くん騙されてるじゃーーん!



きっ、と愉しそうにする愛花を睨みつける。


すると、潤んだ瞳がこちらに近づいた。



「ほんと?」


「うん、ほんとだって!」


「よかった。二人は恋人同士じゃないんだね」


「恋人? ないない!」



そんな目で見たことは一度もない。


旭だって、あたしのこと好きってわけでもないだろうし。



……ん?


ってかさっき、『よかった』って言った?

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