第8話

ふたりとも、俗にいう目立つタイプの女の子。


だから、なんであたしなんかが一緒にいるのかって、最初はみんな不思議そうに見てた気がする。


今はもう、そんなことないけど。




「沙弥ちゃんのいない1週間……私、とっても寂しかったのよ?」



いきなり、眉を垂らした涼子ちんが、ぎゅーっと抱きついてきた。


甘い香りがふわり、全身を包み込む。


あたしはすぐに涼子ちんの背中を抱き返し、「あたしもだよ〜」と答えた。



先週の水曜日から昨日まで──。


気づけばあたし、丸ごと1週間欠席しちゃってたんだよね。



欠席自体はよくあることなんだけど、こんなに長く休んだのは、これが初めてで……。


だから正直、今回は自分でもびっくりしちゃってる。



……あ。


言っとくけど、ズル休みなんかじゃないわよ?


これにはちゃーんと、正当な理由があるのです。

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