第3話 謝りたい。
君は遠くに行ってしまったと言ったが、別に死んだ訳ではない。まぁ死んだも同然か。食物状態だから。それは僕のせいで、変わりようの無い事実。喧嘩した勢いで駅のホームから突き落としたりしなければ、君は今でも元気でいたのだろうね。そのせいで、僕と君は会えなくなった。当たり前だ。息子を植物状態にしたガキが会わせて貰える筈も無かった。君の両親は、酷く僕を恨んでる。それも当たり前か。彼に会って謝りたい。僕の願いはそれだけだった。
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