第66話 砦を貰うぞ!

翌朝、敵の攻撃は無いけれど、あの2人も帰ってこない、さてどうするか?


「おはよう、俺の気持ちと生き残った部下の意見を聞いて、俺達は君の下に着く、もし王国が何か言ってきても、前任者の虚偽の報告で動けず負けて敵の捕虜になり、君に従ったと言う事にする、実際命を助けてもらったからな」

どうやら昨晩の内に、少佐が部下の兵士を説得したみたいだね!ならば。


「アーチ子供達はどうする?」

「少し離れさせて連れて行きましょう、目が届けば助けられますけど、此処を襲われては助ける事が出来ませんので、それに一度はマサシ様に預けた命です、一緒に行かせて下さい」


「なら全員で行くか、砦を取るのも、死ぬのも大したことは無い!

勝てばいいんだよな!」


メチャクチャな論理で自分を奮い立たせる、現代日本人が異世界に来て2度目の戦闘だ!


そして朝食を食べて、みんなで進む、女の人と子供は500mは離れてもらう。

そして魔法使いでない冒険者の男達に俺はとんでも兵器を貸し与える。

カーター、カーチィス、キースの3人にライフルに似た物を渡す。


「これはなんですか?」

カーターが聞いて来たので教える。


「この球(空気魔法を圧縮したもの)を個々に入れて、槍をゆっくりと入れる、その時に下にしてはダメだからな、そして狙う、この先とこの先を線にして目標を見る。そしてこれを後ろに押すとここが下がり球が割れて槍が飛ぶ」

狙い通りに、目標の木には当たった。


「凄い物なんですね」

「あゝ槍を投げるよりも、弓を撃つよりも遥かに凄いな!」

「これは何を狙うんです?」

「相手の指揮官だ、俺達の後ろや傍から狙え、本当は練習したかったけど、木こりばっかしで暇がなかったからブツつけ本番だ!」

それを見ていた少佐。


「それ俺達に貸してくれるか、もし砦に入って相手を暗殺するなら上手く倒せるような気がする」

ならばと、槍を石に交換して渡す。


「室内ならこれで十分だろうこれも威力は魔物で試してある」

正し下を向けると球は落ち最悪風魔法が暴発すると言っておく。

少佐の部下には5丁貸しておく、砦に着くまで練習させる。


まだ砦まであるけど、2人が帰ってきた。


「あゝいたいた良かったよ」

「かなり敵はいますよ!」

2人に報告を聞く、どうやら増強されて一万人はいるようだ。


「進軍は明日の早朝みたいですけどどうしますか」

決まっている、すぐに奪うぞあの砦を!


本当は焼きたくないけど、焼くしか無いな!


「先に我らが潜り込み、相手の指揮官を倒してきます許可を」

部下になった少佐が、許可を求めて来る。


更に自分達の覚悟の程を俺に力説する。

「マサシ殿、我らに2時間ほど時を頂きたい、もし失敗したらその時は我らごと燃やしてくれ!」

そこまで考えるなら許可しよう、君達は頑張れと!

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