第54話 武器を付与!

あの光を家族皆んなが見ていた様だ、駆け寄ってくる。


「今何が起こったのですか?あなた大丈夫」

「うんピカーて光った」

「うん凄い光だったね」

「……」

「あゝ大丈夫だ、ご主人様にキュアの魔法を掛けていただき、体の調子が何故か軽くなった、深呼吸もできるんだスー〜はー〜!」

どうやら、すこぶる調子良さそうだ。


「ご主人様、ありがとうございます、あんなに酷かった咳が一切出て来ません、もしかして治ったかも知れません、最初は疑ってすいませんでした」

もしかして、キュアで治らないと思ったのかな、1も足せば10になるんだよ。


「昔悪徳神官にキュアを掛けられたけど全然よくならなくて、借金奴隷になったのに、ただでご主人様に直していただけるなんて」

奥さんは涙ぐんで座っている。


「ご主人様、この命尽きるまでご奉公します絶対に裏切りません、どうかお側に永遠に置いてください」

膝をついて、頭を垂れて来たよ、どうすればいいんだ?

するとイアンが耳打ちしてくれる。


「何でも良いので、剣を右肩左肩と叩いて、その剣を褒美としてあげてください、木剣でも銅剣でも良いんですのであげると喜びます」


俺は女神様から頂いた短剣を両肩交互に当てて、マーチに言う。


「この剣は女神様から俺が頂いた剣だ!これで俺を守ってくれ」

「ハイ、これでご主人様に向かってくる者を成敗します」

マーチは誰もいない森に剣を振る、するとかなりの広範囲で木が倒れる。


「何て威力なんだ」

俺が切っても、木が3本、マーチが振るうと100本以上が倒れる。

そして振った本人もビックリしている。


「俺の剣技では無いよな、きっとこの剣が聖剣か魔剣なんだよな?」

マーチは繁々と剣を見ている、男達もマーチの周りに集まってくる。


「おっさん、その剣はなんなんだ?」

「凄い達人なんだな貴方は!」

「俺達木こりをやらなくていいのか?」

いや枝を切って小さくてしてください!


「これなら、よほどの大物が来ても大丈夫だろう」

それフラッグだよ、止めて言わないで!


「よし俺にも貸してくれ! 俺の剣技を確かめたいんだ!」

「いやこれは俺がご主人様に頂いたものだ、貸すわけにはいかない」

すると鬼族のキッドが俺の前にくる。


「ご主人様、俺も永遠の忠誠を誓う、何か凄い刃物を下さい」

やはりそうなるか、ならこれを渡そうね、女神様に貰ったナイフだ。


「ならこれを送るよ、女神様に頂いた物だ大切にしてくれ」

キッドに女神印のナイフを渡す。


「ありがとうございます」

キッドは立ち上がり、ナイフを一振り、するとまた森の木が倒れる。


「短剣よりはまだまだだな、頑張って修行しよう」

ナイフを掲げて俺に誓ってくる。


そうなると、周りの元冒険者達が俺を取り囲む。


「ご主人様、俺にも武器を!」

「私もにゃー」

「俺も下さい」

「私も」

「杖ないですか杖!」

「メリケンサックはどうですか?」

「槍ください、槍を!」

もう無いので、黒い棒で我慢してもらう。


一応ナイフは俺特製の肉を薄切り出来る物を一緒に渡しておく!



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