第52話 信用って!

俺は奴隷達を前にお話している、元の身元を確認したいからね。

そしてわかった事は、家族や仲間で奴隷となる者が多くいた事。


奴隷達の関係は、5人一家1組、4人一家1組、3人一家2組、夫婦2人2組、冒険者4人組2組、3人1組の内訳だった。


何故こんなに組でいるかとバラ売り不可にすると、1人では売れず、多いと中々買い手がつかないらしい、それと集団逃走で赤字になるからと!


逃走防止の奴隷契約だけれども、見える所に居なければ効力が無く、たとえ逃げてもその場所での扱いは悪い! 見つかれば死罪を適用されて終わりとなると。


確かに逃げるのも大変だ。


まずは5人一家、男1人女1人子供3人、4人一家は男と女・子供2人、3人一家1組目は男・女・子供、もう人組は女・子供2人、そして男女が2組に、冒険者の4人組の1組は男女2人ずつ、2組目は男3人に女1人、最後の3人組は女の人達だ。


「それでは名前などを覚えるのは後にして、俺の名前はマサシ、小さいけど15歳だ!」

一瞬ざわめきが、小さいとか、背がねとか!


「俺が小さいのは女神様の試練だ、それよりもこれから俺の事を言うが、全て秘密でお願いする」

魔法を見せる、全てレベル1だけど、何でも出来る事を見せる、そしてそれの圧縮でより大きい効果になる事を教える。今度は凄いとか教わりたいとかに変わる。


その次は武器を披露、黒いあの棒だ。

「戦える人は、これで戦ってくれ魔物も敵もこれでお願いする」

何人かに渡すと、組み手を始める。


カキーンとかゴキーンとか良い音が鳴る。

「これ全力でも折れないぞ?」

「何の鉱物で出来ているんだ」

男達が集まり協議している、まだ話の途中なんだけどね。


「次に、これね俺の売り物なんだけど、効果がありすぎてあまり売れないんだ!

高すぎてね」

女性冒険者が2人瓶を見ている。


「これって?」

「魔力練りこんでいます」

「なら昨日の食事って!」

2人は何故か驚いている、それを他の女性に言ってまた協議している。


残ったのは子供達8人だけ。仕方ないのでハチミツクッキーを渡してあげる。

ただすぐには食べない、何故?

「食べて良いんだよ」

「だってこれを食べた後に、泥棒って言われてムチで叩くんでしょう」

「バケツの水をかけるんですよね」

「蹴られるの」

どれ程虐待されてきたんだよ、前の持ち主の奴らは!

その言葉に親達が、すぐに話を打ち切り飛んできて俺に土下座。


「どうか子供達を蹴らないでください」

「私達を鞭打つなり、裸にするなり好きにして良いので、子供達に何もしないでください」

俺は何もしないよ、暇だから子供達と触れ合いで、お菓子を食べようと思っただけだよ?


「なぁ、此処ではそんな躾は行わない、確かに俺は主人だけど、ほとんど何も出来ないから、君達を買ったんだ! 協力してもらう事はしてもらうけど、虐待はしないと誓うよ、ただすぐには信用して貰えないかもしれないけどね。同じ屋根の下に暮らすんだ仲良くしようよ」


すぐには無理でも、将来は心を開いてほしい。




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