第50話 奴隷商!

今日も朝から早起きした、結局昨日は誰も通らなかったので、開店休業でした。


今日は団子を作らないで、昨日の在庫で良いだろうと、背後の森に行き、色々と草を取ってくる。


何故ならお茶を作らないと団子に水を出すのでは味気ない。


探査と鑑定で、まず食べたり飲んだり出来る物を集めてくる。

それを乾燥魔法で、乾燥させて砕く!そしてお湯に入れて少しして飲んでみる。

どれも苦い、効力は何かと鑑定で調べれば、体力増強とか魔力増強とか酔い止めや簡易毒消しとか、鑑定で出てくる。


この森は薬草の宝庫なのか?とりあえずは土魔法で壺を作って種類ごとにストックしておく。


さあお昼だそろそろお客さん来てくれないかな?


お客さんは来てくれました!それも団体様です、団子どころか焼きおにぎりに石釜で焼いたパンまで、食べ尽くしてくれました。


それにお茶は無難な体力回復効果のある物を出しておきました。


来てくれたのは奴隷商人です、ベリールール王国で売って、残りをインシャイン皇国に売りに行くそうです、ここは結構ベリールール王国に近いと教えて貰いました。


「そうだ店主、お代はいかほどだ?」

結構食べたけど、いくらもらおう?


「開店祝いでサービスします、金貨1枚でどうですか1人銀貨2枚、50人でその位で!」

「おお安いな、こんなに腹一杯食べさせてもらえて、それにスープやお茶の中に薬草を混ぜていて、それで会計は合うのか?」

どうやらこの奴隷商のおじさん、鑑定が出来るみたいです。


「分かりますか、でもあなた達はこの店の初めてのお客様なのでサービスします」

「ならこれを」

金貨2枚貰った。


「ええと請求よりも多すぎですよ!」

「いやこれだけ食べたら普通はもっと高い、それに奴隷達にもたらふく食べさせてあげられた、これから行くインシャイン皇国で売れたら彼らには最後の豪華な食事になるだろう、おっとこれは聞かなかったことにしてくれ」

ベリールールよりもインシャインの方が奴隷の扱いが酷いのか。


「それで聞きますけど、奴隷ってどの位のお値段なんですか?」

「あゝピンキリだ、ここに残ったのはキリの方だな、ピンはみんなベリールールで売れた、俺も奴隷商、これより経費はかけられないからインシャインで捨て値で置いてくる。まあベリールールで儲けているから損は無いな」

ここの奴隷は三級品なんだね。


「ならあの男はどうなんですか?」

「あれは持病を持った剣士だ、元は騎士だったけど肺を患っている、よほど良い薬か魔法で無いと治らないな、値段は銀貨一枚だ!」

「えぇそんなに安いんですか!」

俺は値段を聞いて驚いた、何と人の値段の低さにね!






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