第31話 村追放!
俺がのんびりと朝食を外で食べていると、門番さんが村長の娘さんを連れて現れる。
俺が何故外にいるかと言うと、中は清掃中だからだ!
「おい貴様、今娘に聞いた!俺の家の石風呂に穴を開けて壊したとな! それに中をツルツルにして俺を転ばせて殺そうとしたんだって! 貴様は村から出て行け!」
俺は何故か槍で追い立てられて、村の外に出される、まだ食事中なのに?
「さあ行け、魔物を倒したことは感謝するが、我が家の風呂を壊したことは許せん! トットと村を離れろ!」
槍を突く門番さん、後ろで娘はあかんベーをしている。
「お風呂に穴を開けて水漏れさせて壊すからよ! ざまあねお兄さん、さようなら!」
「穴ってあれは「つべこべ言わずサッサと村を出て行け、討伐は感謝するので命まではとらんからな」
また槍で突こうとするので、仕方無しに俺は村を離れる。
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「おーい掃除終わったぞ、少し臭いけど中に……あれアイツ何処に行った?」
「あなた、さっき村長と話してたけど、その後門の方に行ったみたいよ!狼の毛皮をどうするか見ていたから、扉からチラッとだけどね」
「そうかなら、門に言ってくるか」
宿屋のオヤジさんは門に歩いて行く、途中で村長の奥さんに出会う。
「オヤジさん、あなたは何処に行くの? あの彼は宿にいるの?」
「イヤあんたの亭主に先ほど門の方に連れて行かれたみたいだ! 俺は門に確認に行く途中だよ」
すると暫し考えた村長の奥さん。
「なら私も行くわよ、お風呂の事で彼に聞きたいことがあるからね」
そして2人は門に向かうと、前から娘が歩いてくる。
「よう、アイツ知らないか?さっき村長と門に言った様だけど?」
宿屋のオヤジさんは村長の娘に聞く。
「あゝアイツならお父さんが村から追い払ったよ!だってお風呂を穴あけて壊した犯人だもん、お父さんは怒って槍で付いて、2度と村に来ない様にしたわよ!」
娘の発言に2人は固まる。
「追い出した!」
「槍で突いた!」
オヤジさんは驚愕の顔、村長夫人は地面に四つん這いで手をつく。
「何をしてるんだ村長は!」
オヤジさんは門に走り出す。
「この馬鹿娘、いい加減なことを言って!」
村長夫人は娘を叩く。
「痛い、だって壊したじゃない、うちのお風呂を!」
「だから貴女は馬鹿娘って私に言われるのよ、甘やかして育てたのが間違いね!来なさい!」
娘は母親に手を引かれて門に行く、その目には口論する2人の男の姿がある。
「何であんたは彼を追放したんだ!」
「当たり前だろう、俺の唯一の楽しみの風呂を壊したやつを追放しただけだ!」
「自分の目で見て来たのか!」
「娘が言っている、それが真実だ!」
そこに娘が抱きついてくる。
「お父さん、お母さんに殴られた〜」
娘が報告すると、村長は夫人を見る。
「お前何故むすめを殴った?」
「貴方に嘘を教えて彼を追放したからよ、これから貴方も殴るからね!この馬鹿亭主」
ボコ、いい音です、奥様ナイス!
村長は頬を手で押さえる。
「な、何をするお前?」
驚く村長をジト目で見て、奥さんは告げる。
「あんたも家に帰って風呂小屋を確認してくれば良いのよ、折角彼が我が家のお風呂を改良してくれたのに……彼は何処なの本当に槍で突いて追い出したの!」
何処を見てもマサシは居ない。
「あゝ追い出した、だって俺の風呂を」
バッコ〜〜んまた奥さんの幻の右、遂に村長はダウンした。
「良いすぐ彼を追って、探して来なかったら家には入れないわよ!良いわね、それと馬鹿娘、よく説明してあげるから家に戻りなさい」
村長は慌てて俺を探しに村を出る、娘は走って家の方に。
「どうしよう彼は見つかりますかね?」
奥さんはオヤジさんに質問する。
「分からん、見つかる事を祈ろう、それにこの所の魔物の出現の異様さ何かあるかもな」
オヤジさんは考えるけど、すぐに結論は出ない。
「もし見つからなかったら、夜は宿屋に集合て奥さんに言っておいてください」
「あゝ狼の毛皮どころの騒ぎじゃないな、村の守りをどうにかしないとな」
2人は村の外を見る、何かが起こりそうな予感だ!
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