第19話 お酒もいくらかな!

商業ギルドを後にした俺、今度は3ギルドが入っている建物に行く。


中に入った途端に薬師ギルマスが俺の方に歩み寄ってくる。

「このー、やっぱり砂糖を持っていたじゃ無いの!それもあんなに高品質の品を!」

怒りながら捲し立ててくる薬師ギルマス。


「えぇ貴女が商業ギルドに行って、値段聞いて来てくれって言ったんでしょう!」

「それはそうだけど、あんな物なら先に見せて欲しかったわよ、それでハチミツも持っているんでしょう」

感の鋭い女だ、でももう無い事になっている。


「朝、冒険者ギルドのギルマスに最後の1つを渡して来ました、ダンジョンのお宝だと領主さんに献上するそうですよ」

「何で私に見せないのよ、アイツに価値なんて分かるわけないのに!」

アンタも鑑定を持ってないから分からないでしょうけど。


「なら」

錬金術師ギルマスを見る薬師ギルマス。

「さあ行くよ」

速攻で錬金術師ギルマスを捕まえて、外に出て行った。


「相変わらず、騒がしい女だ」

後ろで鍛冶師ギルマスがポツリと一言。


「大変そうですねハハハ」

俺は此処で良い事を思い出す、酒の値段だ。


「鍛冶師ギルマスは酒はお好きですか?」

「あゝ毎晩飲むな、本当は四六時中飲みたいがこの受付に座る間は飲んではいけない規則になっているので我慢している、3年交代だからその間は昼間は飲まない!」

やはりこの身長、俺と変わりないけど横は筋肉で拡大している。


「ギルマスはドワーフさんなんですか?」

「そうだが、どうして聞くんだ?」

「お酒が好きそうなので、1つ進呈しようと思いまして、ただで渡せないので値段を教えて頂きたいのですけど」

「エールなら銅貨2枚だ!」

それは知ってますよギルマスさん。


「フフフこれですよ」

俺はマジックバックから瓶に入れた日本酒を出す。


「なんだ水か、水など何処にでもあ……香りがするな確かに酒の様だが?」

俺が蓋を取ると香りが出たので、ギルマスは気がついた。


そして蓋を俺から取り、蓋の匂いを嗅ぐギルマス。


「美味そうな匂いだな、ほのかに穀物の香りもする」

飲む前から唎酒ですね、杜氏さんですか!


「かなりエールと違う物で作っているんだな」

蓋を舐めるギルマス、その先は飲むしか無いけど?


「いやこの先はよそう、止まらなくなりそうだからな」

諦めて蓋をするギルマス、もう舌を着けたのと変わらないよ!


「ではその1瓶は進呈しますので、お値段を決めて下さい、ただはダメですし安くても俺が困りますから訂正な値段でお願いします」

俺は無理矢理にギルマスに渡す、その後は笑みが溢れるギルマス。


「それじゃ明日値段を聞きに来ますから、よろしくお願いします」

俺は建物の外に出た、何やら視線があるみたいだけど無視して外壁に向かって歩く。


又途中のバザールで掘り出し物を探すけど、何点かを購入して塀の外に歩き出す。


入る時と違って身分証の提示無く、外に出られる。




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