第15話 最後に笑うのは!
少し落ち着いて来た錬金術師ギルマスは、息を呑んでから喋り出す。
「確かにこの未知なる物ならば、金貨7枚でも安いかもしれないな! ただ人体に影響は無いのか?」
「鑑定に出ているでしょう! 人体に影響無いってさ、食べすぎで病気になるくらいよ」
塩分とりすぎの高血圧と糖分取り過ぎの糖尿病かな、確かになったら治療が大変だ。
「ちょっと待ってくれ、その2つの物は何か隠して有る効果があるのか?」
薬師ギルマスは、慌てて2人の会話に入ってくる。
「あゝ、薬師ギルドなら口から手を出しても欲しい物のはずだ! アンタも俺の魔道具を買って見る方がいいぞ、騙されない為にな! 今回は商業ギルマスが1枚も2枚も上だったて事だ!」
そんな言葉に怒ったのか、薬師ギルマスは錬金術師ギルマスの鑑定魔道具を引ったくり自分で鑑定する。
「な、何だこれは、少量だけど魔力が捩じ込まれている、どうやって食物に魔力を与える事が出来るんだ!加工した時点で魔力は拡散するんだぞ、どんな魔物も魔木の果樹も加工して熱を加えればその段階で魔力は無くなる、だから不味くても早く高位の者に成るには、生で食べて魔力を蓄えて行くしか無いんだ!」
この世界、鍛える他に魔物や果樹からもMPを増やす要素があるんだ、参考になる。
「そうだよ、だからこの塩と砂糖の効果を確かめる為に薬師ギルドに半額を持って貰おうと思ったんだけど、まあこちらが全額を払って、効果が有れば薬師ギルドには5倍で売ってあげるわねホホホ」
笑う商業ギルマス、地団駄を踏む薬師ギルマス。
「それなら、料理にかけて混ぜれば効果が現れるんだな?」
今度は冒険者ギルマスが話に参加してくる、話に参加出来ない可哀想な鍛冶師ギルマス。
「俺は帰るぞ、お前達の話だからな」
そう言うと部屋を出ていく鍛冶師ギルマス、さようなら。
「それでは、この2つは我が商業ギルドで、合計金貨14枚で買うがどうでしょうね」
俺に言われても縦に顔を下げるしか無いラッキー!
「それでは、登録料金貨10枚を引いた金貨4枚を持って来てくれるサマディ」
慌てて受付嬢は部屋の外に行く。
「あの〜金貨14枚では?」
「あゝこれからの売り上げに絡むからな、登録して貰って口座を作る。これと税金の話もあるし、14枚なら2割引いて3.8枚分は税金だからな!なら大銀貨2枚でいいかハハハ」
やっぱり税金があったよ!
140万円が2万円になりましたとさ、やってられないよ!
そこで俺は追加で在庫を全て出す!
さっき笑った商業ギルマスは今度は半泣き、結局金貨45枚が俺の新たな口座に入った、良かったねいい取引でさ商業ギルマスさん。
そして俺は錬金術師ギルドで新たな瓶を購入して、夜に又詰め込み作業を始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます