第13話 ギルマスって暇なのね!

慌てて3ギルドが纏めて入っている建物にお邪魔するサマディ。

「ええとイタイタ、ギルマスお話が有ります」

大声で言ってしまったので、3人がサマディの方を振り向く。


「あゝ、薬師ギルドのギルマスさんです、商業ギルドのギルマスが呼んでいるんですけど、一緒に来て貰えますか?」

「突然来て何の話だ?また値上げの話なら月末にしてくれ!」

毎度毎度の値上げで薬師ギルドのギルマスは商業ギルドを嫌っている。

しかたないですよ、何処も材料不足で値が上がっているんですからね!


「違います商談です、昨日此処に来た彼の事でです」

薬師ギルドのギルマスはニヤリと笑う。


「そうかやはり奴は、砂糖か蜂蜜を持っているんだな、なら行こう」

ハチミツてさ?まだ見てませんが、彼は持っているんですかね?確かにあの石鹸の持ち主ですしあり得ますかね。


「オイオイ何の話だハチミツて!俺にも一口混ぜてくれ」

横の錬金術師ギルマスが声を掛けてくる。


「ハチミツ酒か、なら俺も参加させて貰う」

今度は鍛冶師ギルドのギルマスが話に参加してくる。


「ハチミツは違います、その他の物ですよ、私が呼ぶ様に言われたのは薬師ギルドのギルマスだけです!」

ハッキリと他のギルマスにはお断りを言ったけど、暇なギルマスは後ろを着けて一緒にくる。ギルマスに何と言おうとサマディは商業ギルドに着くまで考えている。


そしてまた新たな人が4人の前に現れる、冒険者ギルドのギルマスだ!


「オウ、3人揃って何処に行くんだ?面白い話か?」

「新たな酒を見つけたみたいだ商業ギルドがな」

勝手に言わないで下さい!鍛冶師ギルマス。


「酒か面白そうだな、俺も一緒に行くぞ!」

そしてまた1人増えるギルマス、どう説明したら良いのよ!


言い訳も思い付かないまま、商業ギルドに入る5人、中にいる人達は注目している。

「ゴホン、ギルマス連れて来ました」

此処まで来たら仕方ないとサマディは思って大声でギルマスを呼ぶ。

すると会議室の扉が開いてギルマスが顔を出す。


「うるさいサマディ……何故お前達まで来るんだ?呼んだのは薬師ギルドのギルマスだけのはず?説明しろサマディ!」

此処でどう説明しても良い訳にしかならないと悟るサマディ、言葉が出ない。


「説明も何も、お主が呼びにこらせたのだろう、何を言っておる」

「なら後ろのむさくるしい3人はなんだ?」


薬師ギルドの後ろのギルマス達を指差す商業ギルマス。


「俺は暇なので!」

「新しいハチミツ酒を仕入れたと聞いたぞ!」

「3人でいたから仲間に入れて貰った」

三人三様の事を言うけど、暇なのだろうと商業ギルマスは思う。


「分かった、部屋に入れるが大事な商談だ、邪魔はするなよ!」

そして6人が俺のいる部屋に入ってくる!


俺は全員を一度は見ている、ギルマス達だよね?

仕事をしろよと思うのは俺だけだろうか!
















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