第9話 更に3ギルドに!
瓶は見つからなかった、今度は錬金術師ギルドに行く。
此処は薬師ギルドと共に色々な魔道具や薬を製造する人達の集まり、確か鍛冶師ギルドとも友好関係で、何かを作る事に特化した人達の集まりだ。
また、ウエスタン風の扉を開けて中に入る、机は3方向に有るけれど何処に挨拶に行こう、錬金術で瓶は出来るのであろうか?
「すいません錬金術師ギルドの受付は何処ですか?」
1人が手を挙げて俺を呼ぶ、他の2箇所は舌打ちして明後日の方を向いている。
そして向かった錬金術師ギルドの受付嬢さんは蔓延の微笑み。
「いらっしゃいませ、今日は依頼ですか、もしかして素材の納品ですかね」
よくみると隣にある掲示板には、色々な素材の採取クエストが貼ってある。
「ええとどれも違って、透明な瓶を作っている所はありますか?」
俺は手で大きさを示して、受付嬢に聞いてみた。
「その大きさなら、商業ギルド御用達の全国統一瓶を併用出来ますね、宜しければ見本をお持ちしますけど、どうしますか?」
俺は何点かを見せて貰う事にする、小さいのは薬師ギルドで使う物らしい。
「気に入ったのはありましたか?」
「これって、蓋はないんですか?」
「大体コルクなどの木の加工品で栓はしますね、ガラスで作るのは下の槽の所だけです」
確かに此処は異世界地球レベルを求めてはダメな様だ。
「では、この物を蓋つきで10個買うと幾らに成ります?」
受付嬢は考えて即答。
「1つ銀貨1枚ですので大銀貨1枚ですね、10個買うなら蓋はサービスで付けさせます」
後は納期だけど在庫はあるようだ。
大銀貨1枚を出して商談成立、木箱に入れて持ち帰る。
しかし出口で、薬師ギルドの方から声が掛かる?
「お兄ちゃん、その瓶に何を入れるのかな?砂糖か蜂蜜なら商業ギルドに売るよりも私の方が高いはずよ!もし売るなら商業ギルドで値段を聞いて来て、こちらに卸してよ色を付けるから」
薬師ギルドの受付けの話を聞きに、また中にUターンする。
「どんな話なんです、詳しく教えてください」
彼女曰く、甘い物も薬には欠かせないけど、商業ギルドの方が飲食店等に卸すために毎日の様に依頼が有って中々此処には卸して貰えないそうだ!
ただ中には少量なら、卸してくれる商店があるけど、その分高くなるので俺が持ってくれば、その値段を吟味して、薬師ギルドの金額は上乗せしてくれる事になった。
「よし帰って瓶を満タンにしてみよう」
更に帰る途中で、布袋を購入、米と小麦も商業ギルドか何処かに卸す事を考える。
ただこの増量方法は本当に成功するのか失敗か、試すのは今晩だ。
そして宿に帰ると夕食だ。肉はボアと言ったけど屋台の肉より歯応えが有り、少し癖が有る匂いだ?
「この肉ってボアですよね?」
「あゝ猪のボアだ!お前もしかしてバザールの屋台のボア肉を食ったな。
アレは蛇のボアだ!肉質は全く違うぞ」
俺が昼間に食べた肉は、蛇肉だった。
遂に蛇を食べる男になってしまった、戦後の食糧危機でも無いのに食べたくは無かったよ、
だって俺って巳年生まれだもんね!あ〜あ。
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