第6話 どうにか街中に!

誰か助けてくれる人はいないかな、前世なら親や会社の人がいたけど、初見の異世界は知人無し。


「どうしたお前達、子供を囲って悪巧みか?」

突然現れた、男の人に全員が立って敬礼している。


「イエこの少年が、年の頃に比べて小さく、出身の村も知らないの一点張りで扱いに困ってます、隊長」

隊長さんなのね納得した。


そんな門番さんの言葉で俺を見る隊長さん。

「君は今いくつだ?」

「15歳です、山の先の村からきました、独立して村に錦を飾りたいんです」

咄嗟に嘘を吐く俺、それに対して隊長さんは首を捻る。


「なら一文なしでどうやってここに来たんだ? 文無しなら宿に泊まれないだろう?」

「そこは村で、薬草取りで稼いだ金を持っています、ただ皆さんに見せるのは躊躇してるんです」

知らない人にお金は見せられないよね、例え現代でも。


「ならお前達、少し出てくれ、俺がこの先の取り調べを受け継ぐ」

隊長さんが言うとみんな部屋の外に出て行く、そして部屋には2人だけ。


「まあ金の話は確かにしたく無いよな、ただこの街に入るのには最初銀貨1枚がいる。

冒険者ギルドで借りる事も出来るけど、よほどで無いと貸してもらえないがね」

冒険者ギルドは此処にはあるんだ、それに入街料を立て替えてくれるんだね、ウンウン。


ただここは隊長さんを信じて、素直にバッグに手を入れて銀貨を出す。


「その中に何も無いと部下が言っていたが、マジックバッグか!」

俺がお金を出した事で、マジックバッグの存在に気づく隊長。


「その事は隠しておけ、俺が建て替えた事で金は払っておく、安心しろ君に借金は無い、全て争いごとを嫌う俺の為だ」

そう言って俺から銀貨を受け取り外に出ていく、新たに中に門番が入ってくる。


「今、隊長から銀貨を受け取った、後で返しておけ! それとこれは入街証明書だ! 10日以上この街に居るならば、早めに何処かのギルドに登録してくれば銀貨も戻す。以上だ言ってよし」

入手した入街証明書を手に持ち、俺は最初の街に入る事になる、


「ようこそブリットヘルニ街に」

門番さんは笑顔で俺に言ってくれる、安心して街の中に入って中に進んで行く。


よしまずは泊まる所を確保して、それから何処かのギルドに登録だ!情報収拾してみよう。


俺は街の中を歩く、どうやら文字は読めるみたいだ。

そして一軒のナイフとベッドが描いてある看板を発見、食堂兼宿屋かな?

俺は入り口から、中に入ると、カウンターで男の人がコップを拭いている。


「いらっしゃい、食事はまだだよ、泊まりなら此処に名前を書いてくれ」

書けと言われても一泊いくらなんだろう?


「すいません料金はいくらですか?」

「あゝ言い忘れたな、一泊なら銀貨2枚、朝夜食事付きで銀貨4枚だ!夜はパン食べ放題な、正し酒は別料金だからな」

銀貨4枚なら、4千円安いけど大丈夫だろうか?


「あのー部屋は1人部屋ですか?」

「あゝ、此処は全部1人部屋だ、夜中にあの声で起きないように俺の宿は男でも女でも1人で泊まって貰う、中で愛引きしたら即追い出すからな! 飯を食べたら寝てくれ! それと風呂は無いからお湯が欲しければタライ一杯銅貨一枚だよ!」


そしてまだ昼前だけど、宿の予約をする。


夕方からは、ダンジョンからの冒険者や旅から帰って来た商人のお供で、すぐ宿の部屋は埋まるそうだ。










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る