第3話:大学に行くと仲の良い男友達と遭遇する
月曜日の朝。
「……って事があったんだわ。ごくごく……ぷはぁっ」
「そ、それは何というか……色々と大変だったね。大樹」
俺は大学内のベンチに座って缶コーヒーを飲みながら友人の
凪は身長は175センチのスラっとした細身体型、黒髪のショートヘアで切れ長の瞳が特徴的な中性的な顔付きを持つイケメンだ。しかも性格も非常に優しいという完璧すぎるイケメンだ。
さらに服装もいつも凄くオシャレだしイケメンな風貌と優しい性格も相まって、大学内の女子達からは一番人気だと言っても過言ではないくらいの超絶イケメン男だった。
ちなみに大学内の女子達はそんな凪の事を親しみを込めて“イケメン王子”と呼んでいるらしい。俺もいつか沢山の女子達からそんな愛称で呼ばれてみたいものだ。
そして俺はそんなイケメン王子と呼ばれている凪と大学一年生の頃からの友人だった。学部は違うんだけど凪とは新入生の頃にサークルの新歓で出会ったんだ。
そこから凪とは結構話をするようになっていき、今では凪とは大学内で一番仲の良い男友達にまでなっていた。
「いやでもマジでさぁ……アイツ、俺がそんなヤリチン野郎に見えてたってのかよ? 小学生の頃からの幼馴染だったのに、今までそうヤリチン野郎だって思われてたってのが一番ムカツクわ……!」
「まぁまぁ。大樹が怒るのもわかるけどさ、でも大樹が真面目で優しい男子だって事は僕を含めた回りの友達全員が知ってる事だよ? だからそんなに怒らずにさっさと切り替えて前に進んでいった方が良いと思うよ。大樹に何があっても僕ら友達は全員大樹の味方だしね」
「……あぁ、ありがとな、凪。そう言ってくれると何というか凄く気が楽になるよ。俺の周りには凪みたいな優しい友達が沢山居てくれて本当に助かるわ」
「はは、それなら良かった」
俺がそう言っていくと凪は柔和な笑みを浮かべながらそう返事を返してきてくれた。あまりにもイケメン過ぎる笑顔だった。これは女子達も一斉に惚れだすだろうな。
「よし、それじゃあ凪のアドバイスに従ってなるべく早くに気持ちを切り替えれるように頑張るよ。まぁでも彼女と別れたばかりだしさ、これからしばらくは傷心中の俺を優しく労わってくれよなー?」
「そんなのもちろんだよ。飲みでも遊びでも、大樹のやりたい事があるならいつでも付き合ってあげるよ。だからいつでも僕の事を頼って良いからね?」
「そう言ってくれるなんて凄く有難いな。はは、それにしてもやっぱり凪って性格イケメンだよなー。俺の愚痴も嫌な顔せずにずっと聞いてくれるし、俺のやりたい事にもいつでも付き合ってくれるなんてさ。本当に凪は良いヤツ過ぎるよな」
「そりゃあ大樹は仲の良い友達だからね。友達のためなら僕だっていつでも力になるさ。だから早く元気になりなよ? 僕はいつもの元気な大樹の方が好きだからさ」
「な、凪ぃ……いやお前マジで性格イケメン過ぎだろ! 周りの女子達が凪に惚れる理由がよくわかるわ!」
「はは、そりゃどうも。でも大樹も僕にいつでも惚れてくれて構わないよー?」
「あはは、そうだな。俺が女子だったら速攻で凪に告白してたんだけどなー。ちょっとだけ残念だなー」
「ふふ、そりゃあ残念だねー」
という感じで俺は凪と一緒に笑い合いながらそんな軽口を叩き合っていった。
まぁやっぱり彼女と別れて傷心中の時はこうやって男友達としょうもない話で盛り上がるのが一番の特効薬だよな。
「あはは、本当に残念だよ。って、あれ? いやでもさ、そういえば凪って今誰かと付き合ったりしてるのか?」
「え? 僕?」
「そうそう。もし恋人がいるようなら秘密にしてないで親友の俺にちゃんと報告してくれよなー。ちゃんと盛大に祝ってやるからさ!」
凪とは大学一年の頃からかなり仲の良い友達なんだけど、そういえば凪の恋愛事情の話とかはあんまりしてきてなかった事に今気が付いた。
だから何となく凪の恋人関係がちょっと気になったので、俺は気軽な感じでそんな事を尋ねていってみた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます