COVID-19は静かにヒトを壊す

ねこ島

第1話

眉間になにかが動いている。

こんな後遺症が残る疾病が「コロナ」でした。


8月がはじまりました。7月下旬から社内でコロナワクチンの接種が行われてだしました。ワクチンの確保数は全社員分揃っている訳ではありません。

本日の出社人員からランダムで選出された人々が医務室に出向き、問診を受けて体温を確かめて立ち合いの医師、注射器を構えた看護師の前に行きます。


私の順番はまだ不明ですが、市町村で行ったワクチン予約の方が先に指定日を迎えそうです。まあ、会社の夏季休暇がまもなく始まりますから。


コロナ感染有無を調べる検査キットを県から希望者に配布する告知がホームページとSNSで行われていた時期にちゃんと気づいて申し込んだ自分を誉めておきます。

台所の流し台とガスコンロの間の作業場所には、食材やキッチンツールではなくて、コロナ用の簡易検査キット、検体採取キット、取り扱い説明書。

目立つ太字で記載された「陽性反応時の連絡先」が広げられています。


簡易検査キットの表示窓には線が2本。くっきりとあらわれています。

間違いなく、私はコロナ陽性です。


陽性者は基本外出禁止なのに、指定病院へ行かなければならない矛盾・・・。


さて、電話しましょう。

居住地の指定病院を教えていただかないと、確定診断が受けられませんから。

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