第7話 自分のファンについての、ひとりごと

 こんにちは。桜野うさです。

 ネットの片隅で小説をアップしたり、公募に出したりして日々を過ごしています。



 私は長らく創作して来たわりに、何かの賞に選ばれたこともなければランキング上位に入ったこともありません。


 しかし長く活動していれば「ファンだ」と言ってくれたひともいました。


 大学で部誌に掲載していた時にもいましたし、二次創作をしている時にもいました。



 ファンだ、なんて嬉しいですね。


 本当にありがたい存在です。



 コメントをくれたり、リクエスト企画をした時は(リクエスト0名も覚悟していたのに)真っ先にリクエストをくれたりしました。



 ポジティブに付き合えば「ファン」は創作の活力になってくれます。



 ……何気に含みを持った言い方にしたのは、私がファンとの付き合い方をミスったからです。



 作品を書けば評価してくれるあの人。

 時々コメントをくれるあの人。



「今度の作品は、『あの人』に気に入って貰えるだろうか?」



 って、思ったことがありました。



 こう考えるのは苦しいことです。

 お互いに、です。



 誓って言いますが、私はその人に「今回のは気に入りました?」なんて聞いたことはありません。


 Twitterで空リプもしてません。(そもそも二次創作アカウントはありません)


 ブログで書いたこともありません。(こちらも二次創作の名義ではしてません)


 匂わせすら一切せず、全部自分の心の中に留めました。



 付き合い方をミスったと書きましたが、相手には何のダメージも与えていないはずです。

 ただ私が依存心を向けてしまった、それだけの話です。



 もう●年も昔のことで、流石に時効と思ったので言いましたが。

 ジャンルも完全に伏せていますし、当人がこの文章を読むことはないでしょう。



 何でこんなことを書いたのかというと、評価を気にする方を励ましたかったからです。



 私は二次創作は長らく読み専でした。


 だから創作者は凄く遠い存在で、好きな物を好きなように書いていて、読み手のことなんかまったく省みない孤高の存在なんだ……と、思っていました。


 実際にそういう方はたくさんいらっしゃると思います。



 私はなるまでにかなりの時間を要しました。



 めちゃくちゃ好きに書いた小説に一週間ひとつも反応が貰えず「もう消そう」とさえ思ったことがあります。

 自分が好きで書いたのだからそれでいいはずなのにです。



 ファンや読んでくれているひとのことを感じるのはモチベアップに繋がります。

 だけどそれをモチベにするのは苦しいことでもあります。


「相手に期待すると辛くなるよ」という、よく聞く言葉です。



 ひととして生まれた以上、承認欲求を完全に消すのは無理でしょう。


 なので私の体験を知って「似たようなひともいるんだなぁ」と、安心するひとがいれば……と思い、公開しました。



 自分が読み手に回った時、書き手の方には自由に創作していて欲しいです。

 自由に作られた好きな物全部乗せ幕の内弁当を食べて、あれこれ語りながら背景を爆発させたいわけです。グルメ漫画のひとみたいに。



 書き手の私は、読み手の方には自由に読んで貰いたいです。


 そりゃ一生懸命書いた小説をなるべく多くの人に読んで貰いたいですし、高評価を得たいですし、褒められたいですよ。(本音)


 先日だって創作者同士の飲み会で「私だって一作くらい超ウケたい!」とか言ってましたもん。(超ウケるジャンル+流行+作風で書いてから言え……!)



 だけど無理なら仕方ないです。


 楽しさを提供できなかったんだなーと自分を省みつつ、内容をてこ入れしたり、次回作を頑張ったりはしますが。



 あの頃の私みたいにはちっとも考えずに、ファンと上手く付き合える方はたくさんいるでしょう。

 プロだとむしろ「ファンに気に入って貰えるか」は必要な視点だと思います。


 ネットから書籍化を目指している人もファンの目は気にしているでしょう。



 この文章は、あの頃の私みたいなひと向けです。

 アマチュアなのに、ただ好きに書きたいだけなのに、ひと目を気にしちゃって創作が窮屈になってしまったひと向け。



 ちなみに上記のファンとの関係はどうなったのか。


 二次創作はほら、ジャンルが変わるとあれなんで。



 その代わり、新しい人が読んでくれます。


 こうして活動期間●年の中で、私の小説を読んでくれる方は入れ替わり続けました。



 一次創作でも書いているジャンルや作風の変化で、あれすることも余裕であると思います。

 一次創作はネットで活動している期間が短いのでよくわかりませんが。

 多分似たようなものと考えています。

(めちゃくちゃ昔にオリジナル小説をネットに投げていた時期もありましたが、完全放置だったのでよくわかりません)



 去る方もいれば、新しく読み手になってくれる方もいる。



 それで生計を立てているプロでも多くの方が「ファンは入れ替わるもの」と、割り切っているのかな……と、勝手に思っています。

 もちろんプロはかなりの努力をされているでしょうが、ファンの好みの変化など、どうしようもないこともあるでしょう。



 近頃は一次創作ばかりしていて二次創作からは離れていました。

 先日書いた「走れメロス」のが約1年ぶりの二次創作となります。


 ところで「金色の死」と「人間失格」の二次創作を読みたいので、誰か書いてください。


 もし既にあるなら情報を求めます!


 では、そんなところで!




◆作品紹介


【短編】「走れメロス」の暴君ディオニスに激怒した女、「ざまぁ」がしたくて悪役令嬢転移したが・・・【二次創作】

 https://kakuyomu.jp/works/16818093087679536891


ジャンル:二次創作


【あらすじ】


「走れメロス」のラストシーンを読んだ少女は、暴君ディオニスの断罪シーンがないことに激怒した。

 なんとしても奴を「ざまぁ」してやりたい!

 そう思った彼女はメロスの世界に転移したが……。

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