第5話 星空のキャンプファイヤー
夜が訪れ、砂漠は静寂に包まれました。昼間の暑さが嘘のように冷え込んでいく中、シンちゃん、キラちゃん、そして新しい仲間サンドフィッシュは、小さな岩陰に身を寄せて眠る準備をしていました。
「砂漠って、昼はあんなに暑いのに、夜は寒いんだねぇ」とキラちゃんが震えながら言います。
「本当だね。でも、あの空を見てよ!」シンちゃんが指をさすと、そこには驚くほど美しい満天の星空が広がっていました。星がきらきらと輝き、まるで空全体が宝石箱のようです。
「わぁ、こんなにたくさんの星を見たのは初めて!」キラちゃんが目を丸くしてつぶやくと、サンドフィッシュも砂の中から顔を出して「僕も!ここまで綺麗だとは思わなかったよ」と感動していました。
シンちゃんはふと、何か楽しいことができないかと思いつき、「そうだ、キャンプファイヤーをしようよ!」と提案しました。「キャンプファイヤー?」とキラちゃんが首をかしげます。
「そう、木の枝とかを集めて、火をおこして、暖を取るの!」シンちゃんが目を輝かせて言いました。「星空の下で火を囲むのは、きっと素敵だよ!」
そこで三人は、砂漠のあちこちを探し、乾いた小さな枝や木の実を集め始めました。砂漠にはあまり木がありませんが、運よく少しだけ集めることができました。
シンちゃんが小枝をうまく組んで火をおこすと、パチパチと心地よい音が響き、暖かい火が燃え上がりました。三人は火のそばに座り、冷たい夜風から身を守りながら、楽しいおしゃべりを始めました。
「ねえ、みんなの夢って何?」とシンちゃんがふいに尋ねました。
キラちゃんは少し照れながら、「私は、おいしいごはんを毎日食べて、のんびり過ごすことかな!」と答えました。サンドフィッシュも笑いながら「僕は砂漠のすみずみまで泳ぎ回って、砂の中に隠れている宝物を見つけること!」と言いました。
シンちゃんはにっこり笑いながら、「私は、この砂漠の旅で、もっともっと素敵な景色や出会いを見つけることが夢なんだ」と語りました。
三人は自分の夢を語り合い、キャンプファイヤーの火を見つめながら、静かにその思いを胸に刻みました。夜空の星もまた、彼らの夢を応援しているかのように輝きを増していました。
その夜、火が消えかける頃、三人は心地よい眠りに落ちました。砂漠の寒い夜に包まれながらも、暖かな気持ちを抱え、翌朝には新たな冒険が待っていることを思い描きながら…。
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